本日の新型コロナウィルス感染症対策連絡調整会議が終了しました。
決定事項については書き綴っていく文脈の中で少しずつ入れ込んでいきたいと思います。
まず、今日3月30日この時点での三条が置かれている状況から申し上げます。
重大局面にある東京都の状況、或いは志村けんさんの訃報のような私たちの心を激しく揺さぶるニュースが飛び込んでいる全国的な状況に関わらず、現在、市内に在住、在勤する人に感染の疑いのある人はいません。
そのため、“
新型コロナウイルス感染症に係るイベント実施、施設利用等の対応方針(暫定版)”における「市内未発生期」の対応として、イベントの実施及びその他の市内公共施設の利用については、必要な対策を講じた上で、3月19日に開催された「
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」が示した、@3つの条件が同時に重なる場、A大規模イベント等、を除き、通常どおり行っています(同会議において活動を自粛する場として例示されたトレーニング施設は当面利用を中止しております)。
なお、本日の連絡調整会議において、同会議が言及している“感染が急速に広まりそうな局面”にある“地域”に居住している方々に対し、“その危機を乗り越えられるまでの期間に限って”市内の公共施設の利用を禁ずることを新たに決定しました(具体的には、“感染爆発の重大局面”にあると発表した東京都民に対し、併せて発表された“4月12日”にまでの利用を制限することとなります)。
さて…
今回は、このうち、“3つの条件が同時に重なる場”についての私どもの基本的な考え方に触れていきたいと思います。
言うまでもなく、ここでいう“3つの条件”とは、@密閉空間であり換気が悪い(密閉)、A手に届く距離に多くの人がいる(密集)、B近距離での会話や発生がある(密接)、を指し、これらのいずれにも該当する場合に集団感染リスクが著しく高まるとされています(くどいようですが、これは同会議が(満員電車の例を引き合いに出しながら)同じく認めているように、これらの条件が1つでも満たせばアウトと言っているわけではありません。あくまで3つが“同時に”満たせばアウトと言っていることに留意が必要です)。
私たちは、これまで申し上げているとおり、開放している各公共施設については、“閉鎖空間を有する建造物の感染リスク分類”に基づき、“換気”“(同じく同会議が求めている「共用の物品」に該当する)不特定多数の人が共有する部分の消毒”を一定時間毎に行っているため、同会議が要請する“3つの条件が同時に重なる場”は室内空間であっても存在せず、全てのイベントや施設利用がクリアできると判断することもできます。
しかしながら、一方で私たちが留意しなければならないのは、同じく同会議が“どの程度の換気が十分であるかの確立したエビデンスはまだ十分にありません”という点…
これであっては、どんなに換気をしても、当該条件が“〇”にするまでには至らず、どこまで徹底しても(“×”ではないものの)依然として“△”に留まるのではないか…
これが私たちの基本的な考え方です。
こうした考え方に立脚すれば、“密集”“密接”について少なくとも1つは“×”ではない状態であるかどうかを確認した上で、イベントの実施、或いは施設利用の許可を判断しなければならないと考えており、これら判断に迷うものについては、私どもの連絡調整会議で最終判断し、当該判断に至った根拠を各条件ごとに示した上で公表することとしております(ホームページをご覧下さい)。
例えば…(ホームページに掲載していないものから…)
昨日行われた
三条看護・医療・歯科衛生専門学校の竣工式ですが、“密閉”については換気を徹底的に行った上で、“密集”“密接”のうち“密接”について、式典の都合上、発言者は司会者、式辞を述べる市長、祝辞をいただく議長であり、その他出席者は無言で臨むこと、発言者と出席者の座席の間には2m以上の間隔があるので“〇”と判断し、“3つの条件が同時に重なる場”を回避しているものと捉え、予定どおり実施することとしたものです(市内小中学校の卒業式については、拙ブログのこちらをご参照下さいませ)。
今後、このような基本的な考え方の下、1つひとつに判断を加えていきますので、ご理解賜ればと存じます。
次に…
昨今、花見を典型的な事例に挙げながら、屋外イベントについての線引きまで議論の俎上に上がっている傾向があります。
上述の“3つの条件”に照らせば、屋外ですので“密閉性”の是非など論ずるまでもなくクリアされるべきものと捉えておりますし、いずれ私どもの見解を申し述べようと考えている“大規模イベント等”における記述を含めても、同会議のこれまでの見解では、この屋外に対する何らかの因果関係に言及しているところが殆ど見当たらないのが実態であります…
(そうした状況ではありますが、僅かに言及しているところを拾い上げてみると、“例えば通常の野外スポーツをしている際には3つの条件は揃いませんが、着替えやミーティングにおいては@からBの条件が重なることがあります”“札幌雪まつりのような屋外イベントでも、近辺で3つの条件が重なったことに伴う集団感染が生じていること”のように、屋外イベントに付随して閉鎖空間、屋内空間での3つの条件が重なる場があることにむしろ注目して議論を展開しているように読み取れます…)
そういう意味では、屋外イベントについての合理的な判断根拠を他の信頼できるものに求めなければならないのですが、私たちは、現在、保健所を有している政令市である広島市さんが19日の同会議の見解発表後に公表した花見に関するルールに着目しております。
広島市さんは感染症の要請患者が2例確認されているのみという状況下にあり、それは同会議が定義する“感染状況が収束に向かい始めている地域並びに一定程度に収まってきている地域”に該当すると考えられ、現在の三条を考える上でも参考になる地域と捉えているのですが、ここで示されたルールが次のとおりとなっております。
@花見については、飲食を伴うものは屋外で行うものであっても、なるべく控えて下さい。ただし、下記の2の事項が確実に守られる場合においては、適度な飲食までも禁止するものではありません。
A感染が拡大する3つの条件が同時に重なる場を徹底的に回避するため、次の条件(“風通しの良い場所で行うこと”“1グループ5人程度の少人数規模で集まり、2時間程度の短時間滞在とすること”“複数のグループで集まる場合には、グループ同士で2メートル以上の間隔を空けること”)を必ず順守してください。
B上記Aとあわせて、「手洗い」や「マスク着用を含む咳エチケット」等の感染症対策を確実に行ってください。
注目すべきは、1ヶ所に滞留せず、花見を歩きながら楽しむ場合は、不特定多数であろうと、特段の制限を掛けていないこと、そして、紐帯関係の強いグループ同士の関係に注意を払っていること、です。
本日はここで終わりにしたいと思いますが、こうしたことを参考に“大規模イベント等”についても、改めて書き綴ってみたいと思います。
posted by 国定勇人 at 17:08| 新潟 ☁|
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