2020年06月30日

条例公布ってなんだ?

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本日を以って三条市議会6月定例会は閉会し、お蔭様で、条例(改正)案、補正予算案など提出した議案すべてをご議決いただきました。

ところで…

国の法律、地方自治体の条例は、そもそも議会で議決されなければもちろん成立しないわけですが、厳密に言えば、議決された法律や条例を公布し(、当該法律や当該条例に規定された日付で施行し)なければ、効力を持ちません。

では、私たち三条市では、どのようにして公布されるのでしょうか?

条例の公布は地方自治法の規定により、@条例の制定又は改廃の議決があったとき、その日から三日以内に議長が市長に送付する、A市長は、当該送付を受けた場合は、その日から二十日以内にこれを公布する、B条例の公布に関し必要な事項は、条例でこれを定める、とされており、この規定を受けた三条市では、三条市公告式条例を定め、@条例を公布しようとするときは、公布の旨の前文及び年月日を記入してその末尾に市長が署名する、A条例の公布は、市役所三条庁舎前掲示場に掲示してこれを行う、とされているところです。

というわけで…

議会最終日を迎えるこの時期になると、こうしてせっせと署名に勤しむというわけでございます。

以上、殆どの方にとってはどうでもいい超マニアックなトリビアでした。
posted by 国定勇人 at 13:39| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月29日

お気に入りの企画に参加すると思っていただければっ!

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いよいよ、“三条つなぐプロジェクト”が始動します。

この目的を簡潔に言ってしまえば、新型コロナウィルス感染症拡大による影響で厳しい状況に追い込まれている各事業者さんを支援するため、事業者さんごとに寄附を募りましょうということに尽きるのですが(このプロジェクトに対する私の想いについてはこちら)、でもそれだけではプロジェクトのもたらす効果をほとんど伝えられていないとも思うのです。

このプロジェクトの本質はズバリ“つなぐ”、この一言に凝縮されていると思っております。

このプロジェクトは、困っている方々に対して寄附を通じて施しを行う、という単純なものではありません。

どちらかといえば、クラウドファンディング的なものとイメージしていただいた方がこのプロジェクトの本質をより正確に掴めると感じております。

各事業主さんが繰り出す様々な個別企画のうち、自分が共感を覚えた個別企画に寄附を通じて参画する、投資する。私たち“三条つなぐプロジェクト”実行委員会は、それぞれの個別企画の提案者となる事業主さんと寄附を通じて当該個別企画に参画(投資)する皆さんとをつなぐプラットフォームにしか過ぎない。新型コロナウィルス感染症拡大とて、各事業主さんが個別企画を生み出すきっかけになったに過ぎない。

とまぁ、こんな風に思っていただける方がありがたいかな…と思っております。

そうです。

皆さんは、三条のまちを盛り上げる投資家なのです。

“誰に投資するのか?”“どの企画に魅力を感じるのか?”“どの企画に投資すれば満足感、高揚感をより得ることができるのか?”…

そんな目線で、個別企画を見ていただき、投資していただきたく思います。

皆さんが投資家としてじっくり各個別企画を吟味していただけるよう、個別企画それぞれに、現在の状況、企画に掛ける想い、個別企画の趣旨目的などなど、かなり中身の濃い内容となっておりますので、そちらも楽しみにしていただけると幸いです。

これからもどんどん、新しい魅力ある企画が掲載されていきますので、是非まちづくりの投資家になる意気込みで投資をして下さいませっ!
posted by 国定勇人 at 11:43| 新潟 ☔| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月26日

クロネコヤマトの宅急便に学べ!

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先日も触れたとおり、これまで全国各地で数え切れない回数の防災に関する講演をさせていただきました。

その都度申し上げてきた事柄の1つに“私たちは災害に襲われた瞬間、クロネコヤマトの宅急便にもならなければならない”ということがあります。

これはどういうことを意味しているのでしょうか?

私たちは規模の大きい災害に見舞われれば見舞われるほど、全国から災害支援物資をいただくことになります。

その1つひとつには支援したい方々の温かい気持ちが込められており、それ自体には感謝の言葉以外申し上げる言葉も見つからないのですが、これを冷静に物資(モノ)と捉えた場合、この物資は多岐に亘るだけでなく、量もトラックごとに異なり、しかも何時にどれだけのトラックが到着するのか全く予測が付きません。

それだけでなく、その頂いた支援物資をストックヤードに素早く効率的に仕分け、今度は、避難所ごとに必要となる支援物資を定時定路線のルートを組み立てた上で配送していかなければなりません。

それを平常時には全く畑違いの行政サービスに従事する市役所職員が行わなければなりません(しかも、災害対応に追われている中で、なかなか割くことのできない稀少な人員によって…)。

これはまさに、“私たちは災害に襲われた瞬間、クロネコヤマトの宅急便にもならなければならない”状態を意味します。

とはいえ、全国各地の講演では偉そうに嘯く一方、私たちはその解決策、改善策を持ち合わせておりませんでした。

そんな折、助け舟を出してくれたのが、他でもなく、まさに比喩の対象であったヤマト運輸さんでありました。

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私たちは、昨年から(ようやく…)ヤマト運輸さんのご指導を仰ぎながら、災害物資搬入搬出訓練を行うこととしました。

実際にやってみると、これを訓練なしで実行するのは不可能だと空を仰ぎたくなるくらい、特別なノウハウがギッシリで、とても素人仕事ではできないことがよく分かりました。

被災経験のある市町村も、幸いにもまだない市町村も、この災害物資搬入搬出訓練だけでは絶対に毎年やった方がいいです。

これをやるかやらないかで、実際に災害が発生したときの組織内パニックがどれだけ抑制されるかが実感できると思います。

防災担当の皆さま、是非ともご一考のほどをっ!

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また改めて書き綴りたいと思いますが、今日から、“三条つなぐプロジェクト”が始動します。

ご支援のほど、宜しくお願い申し上げます!
posted by 国定勇人 at 09:31| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月25日

政府による経済対策を使い倒すレシピとは…

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今回の新型コロナウィルス感染症拡大に伴い深刻な影響を受けている事業者、個人に対する政府の支援策は、支援メニューの幅、個別支援メニュー毎の深さ、のいずれにおいても、リーマンショック時のそれと比較して格段に群を抜いた充実したものとなっております。

例えば、私たち市町村が講ずる各種独自支援策の原資となる国からの地方創生臨時交付金。

リーマンショック時にもあった重要な支援策の1つなのですが、第1次補正予算における措置額に、先日政府与党から情報提供頂いた第2次補正分を加えると、2倍以上の措置額になることからも想像していただけるのではないでしょうか。

そうなると、影響を受けた事業者、個人からすれば、これだけ異次元レベルにまで充実強化された各種支援策を活用しない手はないわけであります。

三条市ではもちろんこうした動きに呼応すべく、総合相談窓口を設け、受けることのできる支援メニューを個別ケース毎にアドバイスする仕組みを講じたところですが、ここで1つ問題が…

それは、矢継ぎ早に打ち出された支援策1つひとつについて、それら支援制度を実際に運用する側に十分な理解が行き届かないまま見切り発車せざるを得なかった結果(スピード感が求められているわけですから、このこと自体は致し方のないことです…)、支援制度本来の趣旨目的を担当者レベルが十分に咀嚼することができず、本来であれば支援すべき事業者からの申請を拒絶したりするケースが出てきてしまったこと…

これがもし三条市が直接関与する支援制度であれば、自分たちの事柄ですから、改善することができるのですが、他の支援機関で生じているケースであるが故に、その実態を把握することも困難であるだけでなく、仮に把握できたとしても上手く当該個別事案を軌道修正する術がない…

これが現下最も深刻なものとして浮上してきている課題となっております。

各種支援メニューの申請に慣れない、でも相当深刻な影響を受けている事業者に寄り添い、実際の支援を受けることのできるところまで伴走する…そんな社会的主体が存在しないものか…

ここ1ヶ月ほど、その妙案を生み出すべく脳漿を絞り出す作業を続けていたのですが…

ようやくその社会的主体を見つけることができました。

その存在とは行政書士さん。

これまで2ヶ月もの長きにわたって、ボランティアで相談窓口の最前線で相談に乗っていただいた百戦錬磨のプロ集団です。

まさに、灯台下暗しでしたねっ!

先日、新潟県行政書士会と面会し、これまでの無償協力に改めて感謝申し上げるとともに、新しい伴走制度の主役としてお骨折りをいただくことをお願い申し上げ、快く了解をいただいたところであります。

6月30日の議会最終日において予算議決を頂ければ、7月1日から、三条商工会議所内に行政書士さんを主力メンバーとする専門相談チームを設けるとともに、個別事案に進んだ場合の行政書士さんに対する申請手数料補助制度を新たに設けることとなります。

泣き寝入りし掛けている事業主さんがいらっしゃいましたら、最後の気力を振り絞って、三条商工会議所の扉を叩いて頂けないでしょうか?

必ず支援に結びつけることをお約束させていただきます。
posted by 国定勇人 at 12:04| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月24日

災害対策本部の在るべき姿とは?

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平成16年の7.13水害、平成23年の7.29水害と度重なる水害を経験した三条市は、数々の至らぬ点を含めた経験を正直に吐露する責務があります。

大変ありがたいことに“三条市で発生した2度の水害の経験を話してほしい。それを受けて見直した災害対応体制を話してほしい”と全国各地からお声掛けをいただき、これまで、本当に数え切れない数の講演に臨んでまいりました。

その講演の中で、意識的に時間を割いたのが災害対策本部の在り方であります。

何故ならば、災害対策本部の在り方こそ、災害対応のノウハウが凝縮された枢要そのものであり、かつ第三者の目に触れにくいブラックボックスだからです(災害が現在進行形にある最中は特に、マスコミを本部内に入れてはいけません。何故ならば、マスコミもまた彼らの使命を果たす観点から、災害対策本部内にある有象無象の情報をその正確性を私たちに確認を求めることなく伝えてしまう傾向にあり、それがかえって混乱を与え、正しい情報を迅速に伝える妨げとなってしまうからです。それ故、うまく機能している災害対策本部であればあるほど、本部内の様子は外部に漏れにくく、結果としてブラックボックス化してしまうのです)。

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もちろん、私たちも完璧な正解を持ち合わせているわけではありませんが、試行錯誤の上、現時点で辿り着いている災害対策本部の在り方だけは、率直に申し上げるようにしております(私たち市町村長は選挙を通じて選ばれるわけですが、そこには災害発生時の対応能力試験があるわけでもなく、他方で、その在り様を体系的に学ぶ機会も少ないからです。水害サミットを除いては…)。

その1つが災害対策本部内の情報共有の在り方です。

私たちはICTの進展によって格段に情報を手軽に入手できるようになりました。

でも、考えてみれば、これは個人単位での話。

まだまだ、集団が、組織が同時に情報をスムーズにストレスなく共有するにはICTはまだまだ心許ないのが正直なところであります(特に、時々刻々と状況が変化し、情報が入り乱れる災害進行段階においては…)

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そのときに、役に立つのがアナログ的手法。

特に、白地図は、その時点での三条市がどのような状況に陥りつつあるのかを可視化し、災害対策本部員が同時に情報共有するのにはまだまだ有効な手段だと思います(もちろん、ICTを補完的に活用しながらですが…)。

多少の時間ロスはあるかもしれませんが、災害状況を俯瞰するだけでもそれを遥かに上回る効果がありますし、情報が途絶しているのではないかと疑われる地域を炙り出すには、この白地図を置いて、今のところ、他に手段はないのではないかと考えております。

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そうした確認作業をするのが先週末の水害対応訓練だったのですが、私たちはまだまだ改善をしなければならないところがいっぱいある発展途上期にあると考えさせられる訓練でもありました。

例えば、こちら。

各地区ごとに発令した避難情報を一覧にしたものなのですが、この状況こそ、市民に対して、タイムリーに分かりやすく可視化して提供しなければならない最も大事な情報であるにも関わらず、市ホームページにこうしたスタイルで掲載していないことが判明しました…

これもまた素早く改善しなければならない事項です。

明日は、災害支援物資搬入搬出訓練を行います。

こちらもまた、緊張感を持って臨みたいと思っております。
posted by 国定勇人 at 11:01| 新潟 ☀| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月23日

読書感想文を放置していたら…

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不定期に投稿していた読書感想文。

途中で面倒臭くなって、投稿を止めたら、こんな状態に…

気持ちが乗ったら、少しずつ載せていきます…
posted by 国定勇人 at 15:12| 新潟 ☀| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月22日

密で良いのです(一般質問のやり取りから…)

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本日で6月定例会の一般質問が終わりました。

今回の一般質問も有意義なものが多く、その都度真摯に対応させていただいたのですが、その中で“ん?”と感じた場面があったので、少しだけご紹介を…

地元の三條新聞に掲載された“三条の街食べ歩き飲みあるき記”の連載企画の初回で、私と総務部長、政策推進課職員とが一緒に飲食している写真が掲載されていたことを捉えて、“参加メンバーがあまりにも近い距離で飲食をしているのはおかしいのではないか?”“3密回避を心掛けるべきではないか?”とのご指摘を頂いたのですが、このご指摘を皆さんはどう受け止められますか?

ちなみに、私の方からは、“この場合は密でいいのです”“むしろ、こうした関係性では密でも問題ないということを敢えて見せたくて、あの連載企画を相談の上作っていただいたのです”“議員さんも是非そうした姿勢を周りの皆さんに見せてあげて下さい”と答弁申し上げました。

その趣旨は次のとおりです。

新型コロナウィルス感染症の感染状況がかなりの落ち着きを見せている新潟県においては、“正しく恐れる”新しい生活様式の下、極力従来どおりの日常生活、社会経済活動に戻していくことが求められております。

この際、最も難しい判断を迫られるのが飲食店での飲食の場面です。

何故ならば、飲食は会話、懇談をしながら楽しむものであり、3密を避けることが事実上困難だからです(3密を回避するために“参加者の間隔を2m程度空ける”“横並びに座る”を選択するのであれば、それは会食、飲食の実際とはほど遠く、現実的ではありません)。

それでも、極力従来どおりの日常生活、社会経済活動に戻していくためには、何らかの指針を示さなければならない…

そんなジレンマの中、私たちは、家族や同僚、親しい友人など、直近2週間程度の(感染拡大地域に行っていないといった)お互いの行動を把握し合う紐帯関係の強いグループであれば、他グループとの間の3密を回避した上で、店内に入る際の手指消毒、咳エチケットといった個人の感染予防策を行えば、当該グループ内は必ずしも距離を取ったりする必要はない、という指針を取りまとめ、それを“三条エール飯プラス”プロジェクトに反映するとともに、その見える化に努めることとしました。

もちろん、三條新聞さんの連載記事第一弾に敢えて登場させていただいたのも、その一環であります(一緒に参加した職員は総務部長や秘書担当職員など同じ3階フロアで仕事を共にしているメンバー同士ですし、他グループとはもちろん間隔を空けており(正直に申し上げると、あの時期はまだまだ客足が戻らず、私たち以外1組しかお客さんがいませんでした…)、入店時の手指消毒や大皿料理でのトング使用なども、かなり丁寧に取材して記事化していただきました)。

上述の指針にはもう1つ利点があります。

それは、万が一の際にもクラスター対策を早急に打つことができることです(お互い認識し合う間柄ですので、当然のことではありますが…)。

早急なクラスター対策を打つことができるのであれば、このグループはこのグループ内で感染リスクを封じ込めることができるので、感染拡大に積極的に加担することなく、その結果、医療崩壊のリスクを高めることにも繋がりません(あくまで、感染状況が現在の新潟県の状況程度に落ち着いていることが前提条件ですので、念のため…)。

で、最後にもう1つ。

この論理は、保健所を有しない感染症対策にいかなる権限をも有しない三条市だけが唱えているわけではない、ということです。

先般発出された“外食業の事業継続のためにガイドライン”Q&Aによると、“家族や親しい友人等のグループであれば、不特定の個人とは取扱いを分けて考える必要があり、間隔を空けて横並びということは現実的ではない”旨が示されており、私どもの整理と合致しております。

こうしたことを踏まえての答弁だったのですが、質問された議員は今一つ納得されていないご様子でした…

今の新潟県の状況は、“正しく恐れる”新しい生活様式の下、極力従来どおりの日常生活、社会経済活動に戻していくことが求められる段階です。

もちろん、ゼロリスクを志向する方もいらっしゃるので、そうした方々に無理をしてまでも外食を薦めるつもりは毛頭ございませんが、他方で、私たちの(全国ガイドラインにも裏打ちされた)指針が仲間同士との外食に躊躇されている方々を背中をそっと後押しするくらいの効果があるとすれば本望ですし、三條新聞さんの連載記事がそうした後押しに繋がったという声を聞くたびに嬉しく思っております。

というわけで…

“三条エール飯プラス”プロジェクトに皆さんも、飲食店に足を運ぶという形で参加しませんか?
posted by 国定勇人 at 15:14| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月19日

一般質問におけるやり取りから…(雑感)

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連日、三条市議会本会議において市政に関する一般質問が続いています。

今回の一般質問で際立って多いのが新型コロナウィルス感染症に関するもの。

これはこれで十二分に理解できるのですが、先日の記者会見も含めてその中でもひときわ関心が高く、個人的には“何でここまで関心が高いのだろう?”と思うのが、新型コロナウィルス感染症拡大期における避難所の対応の在り方について…

“人と人との間隔を2m以上空けることが避難所運営を難しくすることとなるのではないか?”という問題意識そのものはもちろん大切だとは思っているのですが、そもそも災害時における避難の考え方、その中での避難所の位置付けを整理しないことには、そもそもこの議論の入り口にさえ立てないのではないか…これが私個人の本件に関する素朴な疑問であります。

三条市では、避難準備・高齢者等避難開始や避難勧告或いは避難指示の発令対象地域全員が水平避難(避難所への避難)することは現実的ではなく、むしろ生命に危険を及ぼすリスクが高まるとの認識の下、東日本大震災発災直前の平成23年には既に、水平避難から垂直避難(自宅2階や近所の2階以上など安全な場所への避難)を原則とすることとし、実際、この考え方の下で、平成23年の7.29水害を乗り越えました。

今もこの考え方は貫かれており、基本的には堤防直下の家屋倒壊等危険区域や土砂災害の直撃を受ける区域にお住まいの方々を中心に、水平避難することを求めております。

その上で、体温検査等によるスクリーニングと空間分離の徹底、段ボールパーテーションによる避難者同士の身体的距離の確保、といった云わば当たり前の対策を講じている程度なので、避難所だけがこんなに切り取られる形で取り上げられるのが今一つ肌感覚として理解ができないのです…(付言すれば、全体の避難の在り方が整理されていれば、その中での避難所の在り方は、今回の新型コロナウィルス感染症対策のみならず、それと同様に論じなければならない、様々な障害を持たれている方々への配慮、妊婦さんへの配慮、乳幼児のいる家庭への配慮、ペットへの配慮などなどの様々な課題もあるわけで、それをどこまで配慮していくのか、どこまで避難所が担うべきなのかという避難所に関する根源的要素について議論を深めていかなければならないと考えるのです…)

今回の新型コロナウィルス感染症拡大に伴い、避難所運営に深刻な影響を与えるような事態が生じているのだとすれば、それは、“新型コロナウィルス感染症”が主要な原因なのではなく、避難の在り方そのものに原因があると思うのですが、如何でしょうか?



明後日、三条市では水害対応総合防災訓練が行われます。

幾つもの取材申込みがあるようですが、各メディアにおかれては、避難所運営に関して“フェイスシールドとかで新型コロナウィルス感染症対策を講じていますよ”という表面的な絵面ばかり追い求めるのではなく、避難の在り方というそもそも論にも視点を当てていただければ幸いです(参考までに、三条市総合防災アドバイザーの片田教授がまとめた提言を非難に関する提言のリンクを貼ります。こちらをどうぞ)。
posted by 国定勇人 at 15:09| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

産業都市の真骨頂

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少し旧聞に属する話題となりますが、三条市に本社があるホームセンターを運営するアークランドサカモトさんがLIXILビバを買収するとの発表には正直驚きました(関連記事はこちら)。

何せ、業界10位のアークランドさんが業界6位のLIXILビバを買収したのですから…

でもそれと同時に、ものづくりのまち三条市、燕三条地域の行政に身を置く者として、このニュースを誇らしく思ったこともまた事実であります。

考えてみれば、このホームセンター業界の発祥は三条市という説もあるくらい得意とする産業分野の1つでありまして、業界4位のコメリさんも元を辿れば、三条市が創業の地であるのですから、そうした説も頷けるわけであります。

新型コロナウィルス感染症による影響で国内経済の不透明感は増すばかりですが、こうした時期を敢えて捉え、今回のように買収を通じて企業体力を強化する(引いては三条市、燕三条地域全体の産業基盤を強化する)だけでなく、それぞれの地域の雇用、産業を守っていくことはむしろ歓迎すべきことだと思います。

今般の新型コロナウィルス感染症による影響に伴う産業地図の流動化が三条市の、燕三条地域にプラスに資することを期待しますし、私たちが応援できる規模、範囲での後押し策も図っていかなければならないと決意を新たにしたところです。

ところで、写真は“かつや”のテイクアウト。

“かつや”もまた、アークランドサカモト傘下の事業ですので、“三条エール飯@ウチ”と捉えてもいいのかもしれませんね。
posted by 国定勇人 at 12:42| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月18日

子ども達の教育活動も新たな段階へ

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明日、いよいよ東京都など5都道県との往来自粛が緩和される(三条市は、先月28日の私からのメッセージを以って、事実上の黙認に転じましたが…)とともに、室内イベントの開催可能規模も緩和されるなど、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う各種制限措置が広範に緩和され、私たちの生活、社会経済活動は新たな段階に突入することとなります。

この緩和措置は、子ども達の教育活動にも及びます。

三条市では、国や県の方針も斟酌しながら、部活動について、明日より市内限定の交流活動(合同練習など)を解禁するほか、7月1日からは県内市町村との練習試合を可能とするなど、徐々に正常化に向けた動きに入ってまいります(3密回避策については、各競技種目毎に定められたガイドラインに則ることを原則とすることに留め、その結果、密接となる場面が生ずる、例えば組み合うなどの活動も事実上可能となります)。

この基本的方針は体育授業においても援用されるため、児童・生徒の教育活動はかなりの程度自由の効く状態になると考えております。

例えば、中学校の体育祭。

中学校の体育祭は元々2学期に行われる予定だったので、観覧制限等の措置を講ずるなど3密の発生を極力回避しつつも、生徒の活躍する場面においてはできる限り従前どおりの形で臨めるよう、教育委員会において検討が精力的に進められておりますし、1学期開催が多い小学校の運動会についても、既に決断した中止決定は覆らないものの、それに代わる“何か”を児童のために用意できないか、前向きな検討を進めているところです。

そうそう。

恐らく、大半の中学生にとって、最大の楽しみと思われる修学旅行についても、もちろん現地の感染状況を精査することは行いますが、8月1日から可能とすることと致しました。

あとは、既に中止を決めてしまった文化系、スポーツ系それぞれの分野における児童生徒にとっての“ハレの場”をどのように整えていくのか…

この点についても、極力柔軟に検討していただけないか教育委員会に打診しているところですし、きっと素晴らしい解決策を導き出していただけることでしょう。

子ども達にとっては振り回されることとなったここ数ヶ月となってしまいましたが、これから極力挽回し、良き思い出に残る1年へと変えていきたいと思っております。

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写真は、しらさぎ森林公園

花菖蒲の見頃を迎えつつあります。

今年は花菖蒲まつりを開催していないにも関わらず、人出が例年よりも多いのだとか…

どうやら、県内他市町村の利用制限が厳しい状況が続いている中、相対的に柔軟な運用をしている私たちの公園に客足が向いているようです。

現在の感染状況を鑑みれば、もちろん大歓迎ですっ!

夜はホタルの乱舞も見られるようになりました。

園内の散策路を一方通行にするなど3密回避策も講じておりますので、安心して足をお運びいただき、併せて日帰り温泉施設“しらさぎ荘”でお寛ぎいただければと思います。
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2020年06月17日

身内を褒めることをお許し下さい…

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1人当たり10万円の特別定額給付金の支給率が98%を超え、概ね目途が立ったことを受け、担当チームの職員有志と懇親会を昨晩開きました。

県内30市町村の中で、粟島浦村、聖籠町と肩を並べ、ぶっちぎりで支給率トップを走っている三条市のパフォーマンスを支えてきた担当職員をどうしても労いたかったので、これで少し肩の荷が下りた気がしています(定額給付金の支給率は人口規模に大きく左右されるのが定説の中、粟島浦村約400人、聖籠町約14,000人と肩を並べて、10万人都市の三条市がトップを走っていることがいかに奇跡的なことかご理解いただければと思います)。

それにしても、支給手続きに当たっての裏話、秘話を伺えば伺うほど、本当に担当職員はよく頑張りました!と堂々と褒めたたえたいという気持ちを抑えられなくなりました。

担当職員は“それでも数件のミスが生じてしまったことが反省点だ…”と振り返っておりましたが、私は敢えて“10万人全てに支給する任務を準備期間もなく短期間にしなければならない中、僅か数件のミスで山場を乗り越えたことは100点満点に等しい”と申し上げたいっ!

こうした職員がいる三条市役所を私は本当に誇りに思います。

できれば、担当した職員(プラス応援に入ってくれたパンチャーさん方)全てと懇親会をしたかったのですが、新しい生活様式などの制約下ではなかなか難しく、私の想いを拙ブログを介して伝えたいと考え、こうした方法を取ることとしました。

皆さんに心からの感謝を申し上げます。

本当にありがとうございます。

支給率100%のゴールまであと僅か。最後の最後まで気を抜くことなく、頑張ってくださいね。
posted by 国定勇人 at 12:31| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月16日

議会人事、固まる。

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昨日から始まった三条市議会6月定例会。

その初日となった昨日は議会人事が行われました。

その結果、これまで2年間にわたって三条市議会を取りまとめてきた阿部議長、岡田副議長コンビから、佐藤議長、山田副議長コンビへと移行することが決まりました。

これまでの2年間、阿部議長、岡田副議長には、私たち執行部の想いに真摯に向き合い、耳を傾けていただき、直近では、新型コロナウィルス感染症拡大段階に応じ様々な対策を矢継ぎ早に打っていかなければいけない局面においても、冷静な対応に努めていただき、議会と市長という二元代表制がフル稼働することに大変な貢献をいただくなど、一言では語り尽くせないほど数々の功績を残されました。

(個人的には、新たに友好都市を締結することとなった重慶市巴南区への公式訪問の際、私どもにとっては恒例となっている超過密スケジュールを議長を先頭とする議員団にもお願いしてしまった結果、街中ではもちろんのこと、空港の中でさえもお土産を買う暇を1秒たりとも与えることができなかったことが申し訳ない気持ちとともに強烈な印象として残っているところですが、それをも一言の不満も漏らさず任務を遂行していただいたところに議長の人柄を感じ、深く感銘を覚えた次第であります…)

さて、これから2年間は佐藤議長、山田副議長による新しい体制による議会運営が行われます。

私たちとしても、二元代表制の一翼として、その役割を改めて深く認識し、まさに車の両輪の如く、新議長団と綿密な意思疎通を図りながら、同じ方向感を持ちながら市政運営を展開してまいりたいと考えておりますので、引き続き宜しくお願い申し上げます。
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2020年06月15日

株式会社コロナの社長さんから広告メッセージについて

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この土曜日、株式会社コロナさんが社長名による“コロナではたらくかぞくをもつ、キミへ”と題したメッセージを記した広告を新潟日報に掲載しました(関連記事はこちら)。

これまで発信することが却って風評被害を招くのではないかと意識的に差し控えてまいりましたが、三条市には石油ファンヒータ等の製造メーカとして全国的にも名を馳せている株式会社コロナの本社があります。

株式会社コロナの存在は三条市民にとっての誇りでもあるので、三条市民が同社を誹謗中傷することは決してないと信じて止まないわけですが、他方で、テレビメディアを中心に、新型コロナウィルス感染症のことを単に“コロナ”と称する傾向があることに心を痛めておりました。

そんな中での今回の広告メッセージ。

正直なところ、心にグッと来るものがありました。

残念ながら、新型コロナウィルス感染症は国内で定着した言葉となっているので、これを覆すことはなかなか困難ではありますし、行政として不正確かつ伝わりづらい表現を用いることは避けなければならないのですが、少なくとも、私たちは、新型コロナウィルス感染症のことを単に“コロナ”と呼称することだけは絶対に避けたいと思います(私自身も、単語を長くすることで少しでも印象を和らげることになるのではないかとの想いから、これまでも“新型コロナウィルス”或いは“新型コロナウィルス感染症”と呼称してきましたが、これに拘り抜くことへの決意を新たにしたところです)。

市外、県外の皆さまにおかれましても、新型コロナウィルス感染症の呼称の際には株式会社コロナの存在を少し意識していただき表現いただければと思いますし、更に申し上げれば、これから暑い夏に向かって、クーラーをお買い求めの際には、新型コロナウィルス感染症の言葉によって苦しんでいる株式会社コロナの存在があることを思い起こしていただき、行動変容に繋げていただければ幸いです。

何卒、宜しくお願い申し上げます。
posted by 国定勇人 at 12:37| 新潟 ☀| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月12日

今回の第2次補正予算はマジで凄いかもっ!

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現在国会で審議が行われている第2次補正予算案ですが、雇用調整助成金の大幅拡充などの陽の当たる政策の陰で(⁉)、もの凄い政策が盛り込まれております(より正確に申し上げると、盛り込まれているようにみえます)。

その政策とは、中小企業向け資本性資金供給・資本増強支援事業として盛り込まれた資本性劣後ローンのことっ!

私はこれまで申し上げてきたとおり、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う政府の各種支援策はリーマンショック時よりも遥かに幅広で深掘りされていて概ね歓迎評価すべきとの立場である一方、制度融資についてはもっと大胆に踏み込まなければ、らーめん屋さんのような個人経営的事業主さんにとっては資金調達しにくいのではないかと主張してまいりました(関連する拙ブログはこちら)。

それが何と今回の第2次補正予算案では改善されたところか、私の想像の遥か上を行く劣後ローンの設定という形で実現されようとしているのです。

劣後ローンの概要についてはこちらの記事に譲るとして、“原則として「長期間、償還不要」の融資”である劣後ローンの設定ですから、少なくとも政府の本気度だけは窺えるのではないかと…

問題は、こうした大胆な制度が趣旨目的のとおり、今回の新型コロナウィルス感染症拡大に伴い深刻なダメージを受けている事業主さんに、迅速かつ確実に利用され、経営悪化を食い止める魔法の杖に化けるのかどうか…

私たちとしても、予算措置を講ずるなどして市としての支援スキームを早急に構築し、市内事業者の皆さんをお支えしていきたいと考えております。

ちなみに、今回の第二次補正予算案に組み込まれた金融支援策は、本日ご紹介した劣後ローンの設定以外にも様々な空前絶後の大胆な支援メニューが詰み込まれております。

私たちだけでは消化不良に陥りそうなので、予算措置を講じてでも広く研究を深め、迅速に事業者の皆さんに繋ぐ体制を講じていきたいと考えており、そんなことを念頭に置きつつ、2段落前の表現があるものとご理解いただければ幸いです。
posted by 国定勇人 at 12:05| 新潟 ☔| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月11日

やはり答えは現場にあるのですね。

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先日ご紹介した“新型コロナウイルス感染防止グッズ開発官民合同プロジェクト”第一弾ですが、本当に相当な反響があったようで、ご紹介した会社さんの中には、全国うどんチェーン店の飛散防止アクリル板として採用され、既に全国店舗に設置されていたりと、ものづくりのまちとしての実力が遺憾なく発揮され、ものづくりのまちらしい社会貢献が進んでいることを実感しております(紹介したブログ記事はこちら)。

さて…

先日、その第二弾を記者会見でご紹介させていただいたところなのですが、そのうちの1件に“そういうニーズがあるのか…”と少し反省してしまう製品開発がありました。

それがこの写真にあるフェイスシールド。

これだけを見れば、まぁよくあるフェイスシールドなのですが、この製品を開発する際のパートナーにハッとさせられたのです…

そのパートナーとは言語聴覚士さん。

言語聴覚士とは“聴覚や言語機能の障害を持つ人に対して、検査やリハビリテーションを繰り返しながら、機能回復をうながしていく”ことを仕事とする方々のことを指すのですが、確かに、彼ら彼女らの仕事はその職務の性格上、どうしても相手をする方との距離を近づける必要があります。

云わば、3密のうち最も根幹をなす密接から逃れることのできない宿命にある職種です。

その方々が使いやすい製品が開発されたことは嬉しい限りなのですが、これまでの間、三条市は言語聴覚士を対象に特別な新型コロナ対策を行ってきたのだろうか…と考えると、少なくともそこまで思いを至らなかった自分を恥じてしまいます…

きっと、そうした現場がたくさんあるのでしょうね。

もう一度、気持ちを引き締め直して事に臨んでまいりたいと決意を新たにしました。
posted by 国定勇人 at 10:41| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月10日

リノベした公園

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以前拙ブログでも紹介したとおり、“オープン”“シンボル”“ノールール”を基本コンセプトに据え、市内公園のリノベーションを進めております。

そして今春、八幡公園とトリムの森がリノベを終え、新しいスタイルの公園として再出発を切ることとなりました(トリムの森は一部供用開始ですが…)。

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写真は、トリムの森の大滑り台。

トリムの森の新たなシンボルです。

え?

長岡市の悠久山公園の滑り台に似ているですって?

それは…

当然です!

真似したのですからっ!

というわけで、思い切り楽しんでくださいませっ!(現在の感染状況を鑑み、あまり過度に求めることはしませんが、なるべく距離を保ちながら遊んで下さいね!)
posted by 国定勇人 at 12:16| 新潟 | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月09日

難局に直面している皆さんに希望の光をっ!

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外出自粛要請が解除されてから約1ヶ月…

私たちの気持ちは決してデジタルではないということは十分に理解しているものの、三條新聞さんの連載や“三条エール飯プラス”プロジェクトの取組にも関わらず、1ヶ月経過した今もなお、まだまだ飲食店に足が向いていないのが現実です。

それだけではなく、たとえ県内のプチ旅行であっても、或いは日帰りでの息抜きであっても、感染拡大以前のような気軽さには気持ちが戻り切れず、ホテルや旅館、日帰り温泉施設は未だ開店休業状態に近いのが現実です。

お医者さんも霞を食って生きているわけではありません。新型コロナウィルス感染症拡大に伴い、通院先の病院での感染を恐れて通院を控えるようになった患者さんは、3週間近くにわたって新たな陽性患者が発生していない新潟県に住んでいるにも関わらず、今もなお、通院を手控え、それにより医療経営もまた難局に直面しております。

私たちのまちのアイデンティティであるものづくり系の仕事もまた然り…自動車関連を中心にリーマンショック並みの衝撃がこのまちを襲いつつあります。

こうした苦境に陥っている方々を、国、県、そして三条市の公的支援とは異なる形で支援することができないか…

95%以上の三条市民が1人10万円の特別定額給付金を手にした今、自分が大好きで通っていたお店、困ったときに駆け込むお医者さん、いつか手に入れたいと思っている憧れの製品の製造メーカーで、誰のせいでもなく、ただただ新型コロナウィルス感染症のせいで、経営的に困難な局面に追い込まれているところをピンポイントで、自分にできる範囲で応援できる仕組みを生み出すことはできないか…

こうして誕生したのが“三条つなぐプロジェクト”です。

なお、私の文章で趣旨が十分伝わったのかどうかに自信がないので、次の一節をご覧いただければ幸いです。



“三条つなぐプロジェクト〜応援したいという善意と、困難を乗り越えて明日を切り拓こうと頑張る方たちをつなぐプラットフォーム〜”

新型コロナウイルスの影響により、飲食業や宿泊業を始めとした幅広い業種の方々が困難に直面しています。私たちは、大好きな三条市がこの先も維持、発展し続けられるよう「三条つなぐプロジェクト」により、三条市の事業者等を応援したいという善意と、そうした困難を乗り越えて明日を切り拓こうと頑張る方たちをつなぎます。

三条つなぐプロジェクト実行委員会(三条商工会議所、栄商工会、下田商工会、三条市)



ここからは、困難を乗り越えて明日を切り拓こうと頑張る皆さんにお願いです。

皆さんは、提供する1品1品、お客さまに満足していただくサービス、病に苦しむ患者さんへの医療、技術に裏打ちされた逸品…こうした自らが生み出す、作り上げるものに、絶対の自信を持っていらっしゃると思います。

そして同時に、そうした自信を持っていらっしゃるが故に、お客さんに、患者さんに、ユーザーさんに、お取引先さんに、自らの弱みを見せることに抵抗を感じていらっしゃるはずです。

でも、今回皆さんが直面している事態は、皆さんに原因があるわけではありません。

1ミリほどの責任さえないのです。

更に申し上げれば、皆さんのお客さん、患者さん、ユーザーさん、お取引先さんは、これまでの皆さんの歩みに感謝していて、その中の何人かは、難局に直面している皆さんをこんなときだからこそ支えたいと思っております。

こうした方々の気持ちに応えるためにも、“三条つなぐプロジェクト”にエントリーしていただけないでしょうか?

エントリーすることは決して恥ずかしいことではありません。

原因は新型コロナウィルス感染症なのですから!

むしろ、この困難な状況を克服し、それぞれの事業を継続することが皆さんにできる社会貢献なのだと私は思うのです。

プロジェクトをどうするのかは、実行委員会の皆さんと一緒に考えましょう。

まずはこちらにご一報くださいませ。



寄附をお考えの皆さんへ。

様々なお店などのプロジェクトをご紹介できるまでもう少し時間が必要です。

そのときが来たらお知らせしますので、お裾分けしたいと思っている分はもう暫くお財布の中にしまっておいて下さいませ。

もちろん、市内でそのお財布の中のものを使うこともまた、立派な社会貢献ですっ!押しつけがましいですが、大切に使って下さいませ。

何卒宜しくお願い申し上げます。
posted by 国定勇人 at 11:09| 新潟 | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月08日

市内経済を立て直すための方向性

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先週実施した三条信用金庫地域経済研究所の方々との意見交換の結果、今朝の三條新聞の報道にもあるとおり、ものづくりを中心とする市外の市場を相手に付加価値を創造してきた事業者については、@いわゆる巣籠り需要が見られる業種において引き続き安定した売上げを確保している反面、Aそれ以外の業種においては新型コロナウィルス感染症拡大に伴い、マイナスの影響が多数の事業者の売上減が生じ始め(特に最近は受注が激減したとの声が出始め)、雇用調整助成金や各種対応融資を申請する事業者が増加するとともに、雇用情勢や設備投資についても陰りが見え始めていること、B景況感についてもリーマンショック以来の水準に近付くだけでなく、先行き見通しについては大多数の事業者が極めて深刻な状況になると悲観視していること、を確認しました。

(ただし、多大なマイナス影響を受けている事業所にあっても、その多くはリーマンショックを経験しているため、こうした事態を克服するために講じなければならない処方箋を持ち合わせており、その証左が上述の“雇用調整助成金や各種対応融資を申請する事業者が増加する”となって表れているという点についても見解が概ね一致しました。私自身はこのことは今後の市内経済立直しを図る上で(リーマンショック時とは異なり)かなりのプラス材料となると考えております)

また、市内(或いは県内)の需要が喚起することが生命線となる事業所(飲食店や観光業)については、かつてないほどの落込みが広がっていることも、併せて確認したところです。

こうしたことを受け、ものづくりを中心とする市外の市場を相手に付加価値を創造してきた事業所については、まずは、@雇用調整助成金や持続化給付金などのいわゆる真水注入が漏れなく迅速に提供されているかどうかを私たちの助成制度等を通じて引き続き注視すること、A各種対応融資、特に政府系金融機関による制度融資において(誤解を恐れずに言えば)事実上無審査でも可能な制度となっているにも関わらず実質的な審査が行われているのが実態の中、融資決定までのスピードが遅くなったり、融資を断られるケースも散見されることから、当該事業所と政府系金融機関との間の繋ぎ役としての地位を確立すること、を現時点での私たちの取り組むべき最優先事項と心得て臨んでいくことを本日意思決定しようと考えております(今回の事態を踏まえ、@既存の事業に新たな柱を加える、A新たな市場、とりわけ海外市場を開拓する、ことへの意欲を示す経営者が少なからずいらっしゃることが三条の強みだと考えておりますが、この点については、こうした緊急避難措置を講じた後に速やかに検討していきたいと考えております)。

また、飲食店や観光業においては、市内(県内)需要喚起を最優先事項と捉え、これまで実施してきた三条版新しい生活様式の事実上の認証制度である“三条エール飯プラス”プロジェクトの更なる推進に加え、観光分野における新たな情報発信に着手することとしました(そのほか、資金的にも困難な状況に陥っている各個別店舗を直接支援するスキームを本日の記者会見でお示ししますが、このプロジェクトについてはまた後日ご紹介したいと思います)。

とにかく、リーマンショックと決定的に異なるのは経営者マインドと政府による手厚い支援。

これを十分に活かせる直接間接の環境を私たちが再構築することにより、1社の取り残しもなく、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う影響を乗り越えていきたいと思います。
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2020年06月05日

来たれ、素直な肉食系!(採用活動再開のお知らせ)

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今般の新型コロナウィルス感染症拡大に伴い、一旦延期とさせていただいていた職員採用試験ですが、前期試験を7月26日に実施することとしました(詳細はこちら)。

(延期決定段階では、感染症拡大の動向が全く見通しが立たなかったため、試験実施目途を“9月前後”としておりましたが、現在の感染拡大状況を鑑みたとき、@就活生の立場に立っても早ければ早い方がいいと判断したこと、A第2波の到来時期の見通しが立たないことから一定の小康状態を得ている今のタイミングを逃さない方がいいと判断したこと、から、可能な限り早く実施できる7月下旬と設定させていただきました。)

“安定経済成長期に入って久しい我が国はまさに「地方の時代」である”“我が国が持続可能性を手に入れるためには「地方の多様性」こそが必要不可欠な要素である”との強い確信の下、これまで市政運営を行ってまいりましたが、新型コロナウィルス感染症の拡大はまさにこの方向性を決定付ける契機となったと私は感じております(キーワードこそ、“大都市より地方へ”ではなく“集中から分散へ”と異なりますが、行き着く方向性は同じです)。

それは行政も同様です。

どころか、官民一体でまちづくりを進めていくことが理想的な地方都市においては、行政の役割、とりわけ市町村の役割は、大都市圏の市町村、或いは都道府県よりも遥かに重要で大きなウェイトを占めていると実感しています。

しかも、三条市は“ものづくりのまち”という圧倒的で決定的なアイデンティティを持ち合わせていますっ!



さぁ、自らと自らの生きる世界を切り拓いて行こうとしている皆さんっ!

三条市を置いて他に選択肢はありませんぞっ!

三条市は、出身地はもちろん、いわゆる公務員試験に必要となる特別な知識など、一切不問ですっ!

必要なのは、気概と愛情のみっ!

それを私たちは“素直な肉食系”と呼んでいます。

この動画を観ていただいて、頭に具体的なイメージを思い描いていただき、私たちと一緒に働こうではありませんかっ!

諸君の勇気ある一歩をお待ちしておりますっ!
posted by 国定勇人 at 12:36| 新潟 ☀| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月04日

市内経済を立て直す

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新型コロナウィルス感染症拡大が市内経済に与える影響がどれほどのものなのか…

私自身の肌感覚でも知りたいと考え、4月初旬からこれまでの間(知事による外出自粛要請期間を除く)、合計150社以上の企業や事業所を回って経営者の皆さんからそれぞれの状況について伺ってまいりました(一介の客として訪問した飲食店を加えると、もう少し数が増えますが…)。

明日、いつも定期的な意見交換をさせていただいている“三条信用金庫地域経済研究所”さんからマクロ的な見解を拝聴する予定となっておりますので、それを受けて改めて報告ができると考えておりますが、予断を許さない状況が続いているということだけは断言できます。

こうした状況下で、市内経済をどのように立て直していくのか…

今回はリーマンショックのときと違い、ものづくりを中心とする市外の市場を相手に付加価値を創造してきた企業への支援だけでなく、市内(或いは県内)の需要が喚起することが生命線となる企業や事業所(飲食店や観光業)への支援にも目配りをしていかなければなりません。

とりわけ、後者は、第一波が過ぎ小康状態となった今、せめて息継ぎだけでもできるだけの市内需要を喚起していくことで支えていかなければなりません。

それにはスピードが命です。

今しばらく、脳漿を絞り出す作業が続きそうです。
posted by 国定勇人 at 12:04| 新潟 | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月03日

GIGAスクール構想に関する雑感

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新型コロナウィルス感染症拡大で長期休校が現実的なものとなった中、それ以前から打ち出されていたGIGAスクール構想はまさに時流を捉えたものとなりました。

が…

正直申し上げて、“文部科学省は本当に現場の小中学校を理解しているのだろうか?”“文部科学省は情報通信ネットワークの初歩を理解した上で制度設計したのだろうか?”という懸念を抱かざるを得なかったのが今回のGIGAスクール構想を巡る顛末でした…

その辺りの話をしたいと思います。

私たちが驚愕した最大のポイントは、補助要件として求めてきた情報通信ネットワークが過大という言葉では表現できないほどの過剰水準であったということでした。

大変恥ずかしいことではありますが、私は旧郵政省出身であるにも関わらず、ICT分野には本当に疎く、当時の同期を始め、身近な同僚からはそのアンテナの低さっぷりは有名なほどダメダメ人間であります。

そんな私でも愕然とするほどのネットワークの過剰さですから推して知るべしです…(何のデータが一番容量を必要とするのかは分かりませんが、動画だらけのICT授業を行ったとしても要求水準の1%にも満たないのではないか…と思われるほどの大容量回線を要求してきたという感じです)

もちろん、当時は予算要求してきた教育委員会の資料を一瞥しただけで却下しました。

既存のネットワークで十分対応可能なのに、それほどまでに過剰なまでの大容量回線を整備しないと補助金を出さないと文部科学省は言ってきたのですから…(もちろん、補助金は全額補助ではなく一部補助である以上、市税を投入しなければならないわけで、次世代負担を考えると、文部科学省の補助金などは目の前にぶら下がったニンジンほどの役にも立っておりませんでしたが…)

それから数か月が経過し、改めて担当部局と協議したところ、どうやら市町村から膨大な金額の補助金申請が来たのがきっかけになったのか(ここは裏を取ったわけではありませんので、念のため…)、ネットワーク要求水準が大幅に緩和されていたため、私たちもGIGAスクール構想に参加することとしたのですが、これまでの顛末を振り返ると、何で文部科学省があれほどの過大なネットワーク要求をしてきたのか、本当に不思議でなりません…

文部科学省自身にICT分野における知見がなければ、総務省や経済産業省と共同すればいいと素直に思うのですが、それすら怠っていたということなのでしょうか?

軌道修正したのですから声高に言い張る必要もないのかもしれませんが、これまでの間の文部科学省の対応を含めてどうしても納得できなかったので、敢えて書き綴ることとしました。
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2020年06月02日

こちらの日常も取り戻さないと…

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この前の日曜日に八幡公園のリニューアルイベントがありました。

で、ですね…

市主催のイベントでは私が挨拶する機会が多いのですが、昨今の情勢を受けて、こうした市主催イベントはほぼ中止に追い込まれ、思い起こしてみれば、最後に人様の前で挨拶したのが2ヶ月ほど前…

その結果、挨拶では噛みまくり、話しながら自分で何を言っているのか覚束なくなったりと、個人的にはかなり反省しきりでありました…(ご来場いただいた皆さんには、挨拶の趣旨が伝わっていればひと安堵なのですが…)

ということで、日頃からの訓練はとても大事です。

まだまだ挨拶の機会は少ない状況が続きますが、挨拶の際にはこれまで以上に意識して臨んでいきたいと思います!
posted by 国定勇人 at 10:36| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月01日

施設利用再開のお知らせ

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本日より、3密の回避をどうしても避けることのできない屋内ランニング走路を除き、全ての公共施設の施設利用を再開します。

もちろん、私たちも、そして利用いただく皆さまも、新しい生活様式に沿った新たなルールを守った上でという条件でではありますが…

私たちも、従来通りの自由な利用を…と極力寄り添ったつもりではありますが、トレーニングルームの事前予約制の導入(関連記事はこちら)など、どうしても一定の制約が生じてしまう点についてだけはご理解いただければと思います(利用条件はこちらをご覧下さいませ)。

ちなみに、写真は本文とは一切関係なく、stayhome期間中に我が家の土間に吊るすこととなったハンモックの結び目。

昔は四苦八苦したロープワークですが、今はyoutubeのお蔭で随分と簡単に結べるようになりました。
posted by 国定勇人 at 10:03| 新潟 | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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