2015年09月24日

願わくば、未来を語りたい。

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さて…

シルバーウィーク突入前に触れた三条小学校の統廃合についてであります。

先のブログでも触れたとおり、先週金曜日に総合教育会議を開催し、先日教育委員会が決定した、@平成29年3月を以って三条小学校を閉校し、裏館小学校へ吸収統合すること、A吸収統合を行うための学校設置条例の一部改正案を本年12月定例会に上程すること、を私自身も追認し、教育委員さんとの共通認識を得るに至りました。

これは、本年度設置した“学校適正規模検討委員会”で取りまとめいただき、教育委員会において決定された“三条市立小・中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針”における“統廃合の検討を開始する基準”、即ち、@校舎の安全性が確保できない場合、A著しく小規模な状況(複式学級が2学級編制)が継続する場合、B保護者・地域からの要望を受けた場合、のいずれかに合致する市内小中学校が三条小学校のみであったことによるものです(他方、三条小学校以外に関しては、三条小学校を今回措置した場合、保護者・地域からの要望のない限り、少なくとも平成33年度までは行政側より統廃合の検討を開始することはないということも同時に意味することとなります)。

以上が本総合教育会議における調整結果の概要となるのですが、ここで、何故この調整結果に至ったのか、つまり、先日の教育委員会の決定事項を私自身も追認したのかについて、少し書き綴ってみたいと思います。

まず、“三条市立小・中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針”に関する私の所見について…

本基本方針では、@学校の適正規模を小学校12学級以上と、中学校9学級以上とすること、A学校の適正配置を通学距離が小学校概ね4km以内、中学校概ね6km以内、通学時間が小中学校とも概ね1時間以内とすること、と定めておりますが、これらは、国全体レベルの議論の方向性と合致するだけでなく、これまで三条市でも独自に検討を進めてきた“教育制度等検討委員会”“学校適正規模検討委員会”でも議論の上、取りまとめていただいていることでもあり、その内容についても違和感の生ずるものでもないことから、ここで敢えて自らの意見を発露する必要もないと考えております。

その上で定められた“統廃合の検討を開始する基準”でありますが、先に触れた3要件に関し、私は積極的に賛同したいと思います。

もとより、学校の統廃合については、既に本年度施政方針でも“今後も児童生徒数の減少が確実に見込まれる中、子どもにとって望ましい教育環境を維持し続けていくためには、公立小学校の統廃合を避けて通ることはできません。この具体的な統廃合に係る計画策定に当たっては、地域の方々や保護者の代表、学識経験者などからなる「学校適正規模検討委員会」を設置し、幅広いご意見を伺いながら、児童生徒数の推移や現在の校舎の安全性等を勘案しつつ、公立小学校の望ましい規模や配置等についての総合的な検討を行ってまいります”と申し述べたとおり、@児童生徒の教育環境を最低限維持する上でのソフト面での受忍程度(児童生徒数の推移)、A児童生徒の生命を守るハード面での受忍程度(現在の校舎の安全性)、の2つの観点が必要であるというのが私の基本的立場であります。

今回の“統廃合の検討を開始する基準”は、これら2つの観点を最大限取り入れた中身となっており、私自身満足しているどころか、積極的に賛意を表するものであります。

次に、三条小学校の統廃合の進め方に関する私の所見について…

改めて、三条小学校の統廃合の進め方について整理しますと、“先週金曜日に総合教育会議を開催し、先日教育委員会が決定した、@平成29年3月を以って三条小学校を閉校し、裏館小学校へ吸収統合すること、A吸収統合を行うための学校設置条例の一部改正案を本年12月定例会に上程すること、を私自身も追認し、教育委員さんとの共通認識を得るに至りました”ということであります。

これはつまり、これもまた先日のブログで触れたとおり、“今後、教育委員さんと私の意志が変わらない限り、吸収統合に関する条例改正案が本年12月に市議会に提出され、ご審議いただくこととなります(つまり、手続き上は、判断の舞台は実質的に私たちから議会に移ることとなります)”ということであります。念のため申し添えれば、これは“地元が反対をし続けたとしても”ということであります。

このように、進め方としては、強引にも映る手法を何故、私が追認したのか…

それは取りも直さず、“三条小学校の子供たちの生命の危険性を1日も早く取り除きたい”からであります。

三条小学校の校舎は安全性を確保することのできない状況にあります。

平成24年8月に実施した耐震診断では、普通教室・管理棟が、学校としての特殊性と地域住民の避難場所としての機能性を加味し、より安全サイドに立った基準であるIS値0.7以上はおろか、一般建築物の耐震基準値である0.6以上にも満たない0.58との評価を下されました。

つまり、地震といういつ何時襲うか分からない事態に対し、子供たちを守りきれるっ!と断言できる状況からは程遠い状況に、三条小学校は置かれております。

ですから、地元同意云々という平常時レベルの議論は成り立たず、行政の責任において、一日も早く子供たちの生命の安全を確保しなければならないというのが、教育委員会、そして市長である私の決意であり、覚悟であります。

なお、この点、“そうであれば、なぜ、一刻も早く、耐震補強を講じないのか?”との疑問を持たれる方も多くいらっしゃると思います。

残念ながら、この耐震診断では、同時に、基礎構造の脆弱性、構造体の脆弱性から耐震補強はできず、改築するほか術はないという結論をいただいております。

また、“そうであれば、なぜ、耐震診断の結果が出ているのに、これまで三条小学校の閉校に着手しなかったのか?”との批判はあろうかと思います。

その主張はまさにそのとおり。この点については、甘んじて受けなければならないと思っております。
遅きに失している感は否めません。

この点について何の弁解の術も持ち合わせておりませんが、だからこそ、各段階における議論を経て、三条小学校の統廃合が打ち出された以上、一日も早く、これを実現させていかなければならないと考えております。

他方で、“そうであれば、直ちに現地改築をするべきではないか?(或いは、跡地利用する施設が計画されるとすれば、それに間借りすれば良いのではないか?”との指摘もあろうかと思います。

この点については、私は、未来の三条市民に過度な負担を負わせてはならない立場として、きっぱりと“ノー”であると言わなければなりません。

先に触れた“学校適正規模検討委員会”の適正規模を三条小学校はそもそも満たしておりません。そして、吸収統合後の三条小学校区を包含した裏館小学校区の地図を広げても、適正配置の基準を満たし続けていることが確認できます。

であれば、三条小学校の現地改築(或いは間借り)は、今の三条市全体を考えても、将来負担を考慮した三条市全体を考えても、過剰投資と断言せざるを得ず、三条小学校区以外の数多くの三条市民の理解を得られないことはもちろん、三条市の現在と未来に責任を持つ私自身が到底納得できることではありません。

少し、論点のウィングを広げすぎましたが、いずれにしても、今回の総合教育会議の調整結果は、私自身も検討に検討を加えた上で、何よりも、その検討を踏まえ、自分自身が得心した結果としてのものであるということをご承知置きいただければと思います。

最後に…

これらを踏まえ、保護者の皆さま、地域住民の皆さまにお願いを…

三条小学校を存続すべしっ!との立場で署名活動を展開しているのは承知しております。

そして、“そもそも三条小学校の耐震診断の結果は妥当なものなのか?”と訝る観点から検討が進められていることもまた仄聞しております。

お気持ちは良く分かります(尤も、後段の仄聞した内容が本当であれば、あまりにも反対のための反対の理屈に偏りすぎており、非生産的であるだけでなく、甚だ残念でなりませんが…)。

私自身も、卒業した小学校を統廃合でなくしてしまっておりますので、そのお気持ちは良く分かります。

でも、子供たちの命を考えたとき、そして、未来の三条市に余計な負担を回す羽目になることを考えたとき、もはや、三条小学校の存続は成り立ち得ません。

もちろん、最終的には12月議会で議会の判断を待たなければなりませんが、三条小学校の統廃合に関する条例提案に係る諸権限を有する私や教育委員の気持ちは、(これまで申し述べてきたとおり、合理的な判断材料に基づき、また要件構成を始めとする論理の積み重ねを経た上での理性的な判断をしている以上、)変わることはないと思います。

そうとなれば、三条小学校の存続の是非というテーマに固執するのではなく、三条小学校区という地域の未来について考えていくことに時間を割いてみてはいただけないでしょうか?

短期的には、@三条小学校で築き上げてきた古き良き伝統をいかにして統合後の裏館小学校に活かしていくのか、A地域と三条小学校とを結び付けてきた様々な素晴らしき活動を新生裏館小学校の下で存続させていくのか、などなど、これらはいずれも重要なテーマであります。

更には、三条小学校区の未来予想図を考えていく上で不可欠となる三条小学校の跡地をどのように、地域発展のために組み込んでいくのか…市内の全小学校区の中でも圧倒的な高齢化率(4割程度)となっている三条小学校区をいかに持続可能なものとしていくのか、こうしたより根本的なテーマに議論の舞台を移していくべきではないでしょうか?

“我々は行政のだまし討ちにあった”等々、おっしゃるのは構いません。そうした批判の矢面に私自身が立つことはもちろん甘受します。

でも、その先に何も生み出されないのであれば、あまり生産的な議論にはなりませんし、より本質的なテーマである(と少なくとも私自身は考える)三条小学校区の今後の持続可能な将来に向けての議論の糧にはどうしても繋がらないと思うのです。

私たちは、その後、つまり三条小学校閉校後の三条小学校区の未来を見据え、既に腹案を練りつつあります。

反対運動に時間をかければかけるほど、その腹案づくりが着々と進み、その腹案に、少なくとも反対の声を上げ続けている方々の意見は反映されにくくなります(具体的な提案がなければ、検討のしようもありませんから…)。

ここは1つ、様々な葛藤を乗り越え、三条小学校区の未来予想図をともに語り合いませんか?

私自身は、三条小学校区にお住まいの多くの皆さまは、冷静なご判断をいただいている(いただけるもの)と確信をしております。

できれば、今、積極的に反対の声を上げていただいている方々にも、冷静なご判断をいただきたい。

それが私の心からの願いです。
posted by 国定勇人 at 13:21| 新潟 | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする