2016年04月07日

スマートウェルネスシティの1つのカタチ

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さて…

いよいよ、“ステージえんがわ”の話題に入りたいと思います(関連記事はこちら)。

私たちは、ここ数年、筑波大学久野教授が主唱するスマートウェルネスシティ構想を具現化するべく、“スマートウェルネス三条”と銘打って試行錯誤を重ねてまいりました。

そして…

この“ステージえんがわ”が、私たちの“スマートウェルネス三条”の1つの到達点だと思っております。

でも、何故そうなのか?

順を追って説明したいと思います。

まず、“スマートウェルネス三条”からおさらいしなければなりません。詳しくはこちらをご覧いただきたいと思うのですが、ポイントは“日常生活において外出機会を創出すること”。

創出された舞台装置を通じ、(特にご高齢の方々の)外出を自然に促すことにより、1人ひとりが健康で幸せに暮らし続ける、そうした環境(まち)を実現する。これがスマートウェルネス三条の基本骨格です。

もう少し、行政サイドの狭義の解釈に立てば、この“舞台装置の創出”こそ、スマートウェルネス三条関連施策(群)となります。

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まぁ尤も、この行政テーマは、“言うは易し、行うは難し”の典型的分野でもあります。

まず、施策の見える化、施策効果の見える化が難しい。

“健康で幸せに”って、多分に主観の世界ですし、誰もが外形的に見て判断できるものではないですからね。

そこで、我々は、外形的に現れる事象である“人々がまちを行き交う”“人々がどこかに集う、滞留する”ことの見える化に着目しました。

何故ならば、先に触れたとおり、スマートウェルネス三条の凝縮されたポイントは“外出機会の創出”であり、これが実現されるということは即ち、人々が“自宅ではないどこか”で何かをしている(或いは何もしていない)ことが新たに出現することを意味するからです。

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でも、これとて、“言うは易し、行うは難し”であります。

我々には無尽蔵の資源があるわけではないからです。

限られた資源で“見える化”を実現するには、対象範囲を絞り込む必要があるのです。

そんな中、私たちは三条小学校区に着目しました。

何故ならば、市内を小学校区単位で眺めると、一番高齢化が進んでいるのがまちのまんなかである三条小学校区だからです(高齢化率37.5%)。

そして、かつては商店街を中心として、人々が行き交い、賑わっていたエリアだったからです。つまり、“人々がまちを行き交う”“人々がどこかに集う、滞留する”記憶がこのエリアにはまだかすかに残っているからです。

私たちは、このエリアを中心として、“三条マルシェ”を筆頭に、様々な賑わいの創出を図ってまいりました。そして、それらはそれぞれ所期の目的以上の効果を発揮しております。

そうした試行錯誤を重ねた上で、ようやく見えてきたのが“日常生活”での“人々がまちを行き交う”“人々がどこかに集う、滞留する”の見える化でした。

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私たちは、三条小学校区で室町時代から続いている庶民の台所“六斎市”に注目しました。

既に、“日常生活”での“人々がまちを行き交う”場所に、人々が集い、滞留する空間を創出することで、市場の立つ2と7の付く日以外の日にも、或いは市場が開かれる午前中以外の時間帯にも、この場所に“人々がまちを行き交う”“人々がどこかに集う、滞留する”ことを実現できないものか…

そう考えたからです。

そして、この滞留空間こそ、“ステージえんがわ”であります。

さて、この“ステージえんがわ”でありますが、私はこの建設に当たってたった1つの大きなこだわりを持っていました。

それは、“建物であっても、徹底的な開放空間とする”というもの。

人は人が集っている場所が好きです。人が集まっていると、“何があるのだろう?”と気になり、足を向けるものです。でも、そのためには、“人が集まっている”という情報が必要です。情報の中でも、視覚情報はそうした人の心理を最も揺さぶり、行動変容を生じやすくさせます。

ですから、人々の集う空間は、その周辺を行き交う人々から覗かれる空間でなければなりません。

だから、本当は広場が理想的。

でも、雨や雪の多い新潟ですから、人為的な工夫が必要となります。

だから、全天候型広場。

でも…

意外と、この全天候型広場という概念って、我が国には乏しいのですよね…

私が知っている限りでは、富山市さんのグランドプラザとか、長岡市さんのナカドマなのですが、それでも規模が違いすぎる…

と悩んでいたのですが、これらを見事に解決してくれたのが、手塚建築研究所さん(彼は「全天候型建築」と名付けているようですが…)。

“お洒落すぎる”という声が既に出始めているようですが、私は気にしません。

だって、これからの高齢者って(今の高齢者の多くも)、若年層が思い描いている以上に感覚が若いし、10年後の70歳代は今の60歳代ですからねっ!

それに今は、“ステージえんがわ”の南側には三条小学校がありますが、来年以降は、この施設も長年の役割を終え、解体され、新たな機能が出現するのですからっ!(そして、この新たな機能が付与された新施設は、この“ステージえんがわ”にジャストフィットするはず。この新施設建設を以って、この“ステージえんがわ”を中心とした空間が完成すると思っていただいた方が正解だと思います)

では、この新たに出現した滞留空間で何をするのか…ということなのですが、少し筆を置きたくなりました。

今日は比較的時間に余裕があるようなので、午後に再び書き綴ってみたいと思います。
posted by 国定勇人 at 10:39| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする