2016年05月24日

三条ものづくり学校を語る前に…

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さて、三条ものづくり学校に期待することをこれから書き綴っていきたいと思っているのですが、その前に、私の考える三条市の産業政策の基本的方向感について、改めて簡潔に書き綴ってみたいと思います。

リーマンショック以来、それこそ脳漿を搾り出す勢いで考え続けていることは、“私たちのまちのアイデンティティである「ものづくり」をいかに持続可能たらしめるか”という一点であります。

そして、熟慮の結果、その処方箋を“三条から生まれる「もの」の価格決定力を(直接的或いは間接的に)確保する”と思い定めることとしました。

さらに、(これは“現時点では”という条件付きになるわけではありますが、)価格決定力を確保するためには、@製品そのもの(ここでは、いわゆる製品を巡る“世界観”も含めております)に圧倒的な比較優位性を持たせること、A製品として仕上げていくまでの過程の中で圧倒的な比較優位性を持たせること(極端に言えば、他者が同様の製品を同水準の品質では作ることのできない状態を作り出すこと)、のどちらかが不可欠であり、それぞれに見合った政策が必要であるとの結論に至りました。

以上が、私の考える三条市の産業政策の基本的方向感なのですが、実際、この基本的方向感に基づき、様々な政策、様々なプロジェクトを展開してみると、この2つのアプローチのどちらにおいても、“気付きの場”“出会いの場”“連携の場”“すり合わせの場”が必要であるということが分かってまいりました。

そして、その“場”こそ、三条ものづくり学校に期待すること(の1つ)なのですが、その期待を具体的に表現するためにも、これから暫くの間、私たちが取り組んできた(或いは取り組んでいる)1つひとつのプロジェクトを引き合いに説明していきたいと思います。

ちなみに…

私たちのこれまでの取組、或いは取り組もうと思っている政策群については、日経テクノロジーさんのこちらの記事によく纏められております(次回以降、ご紹介しようと思っている“リアル開発ラボ”を検索していたら、偶然見つけました)。

こんな取材、受けたかな!?

記憶は定かではありませんが、私たちの取組を客観的に紹介してくださっている素晴らしい記事だと思いますので、お時間の許す限り、是非ともお目通しいただければと思います。

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さて…

さらに、ちなみにでありますが…

最近、読書感想文から遠ざかっておりますが、書く余裕がないだけでこれまでのペースで読み進めております。

そんな中で、今回のテーマに即して刺激を受けた本をこの際ご紹介したいと思います。

それは、“ものづくりの反撃”という本。

以前、読書感想文でも書いたことのある藤本隆宏氏を始めとする3人の経済学者の対談集です。

正直なところ、以前読んだ同氏の本は、例えば、これは今回の本にも出てきますが、「生産効率性を追求した結果、その先に、どんな利益獲得機会が得られるのかについての言及がなされていない」など、本当に知りたいところを知ることができず、隔靴掻痒の感が否めなかったのですが(近く同氏にお会いするので、あまり直接的に書くのも憚られますが、でも素直に書かなきゃね!)、今回の本は、腑に落ちる解説ばかりっ!

特に、“高機能な擦り合わせ型製品こそが我が国が比較優位性を持っている!”という同氏の主張は、まさに我が意を得たり!というところでありまして、私たちも先ほどの2番目のアプローチを感覚的に“重要だ”と受け止め、取り組み始めたところなのですが、そこに、言語による明瞭な解説を施して下さったように感じております。

その他にも、示唆に富む言葉ばかりが盛り込まれていて、今後の私たち地方の、ものづくりのまちの生きる道を指し示してくれているような気がしております。

私と同じ悩みを抱えている方(例えば、地方都市の産業担当部署の行政職員さん)には、本当にお勧めの一冊ですっ!

こちらも、是非どうぞっ!
posted by 国定勇人 at 13:00| 新潟 | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする