2016年07月27日

こんなところに違いが…

IMG_8377.JPG

今回のベトナムミッションの柱の1つが技術者育成を通じた両地域のWIN−WIN関係の構築でありました。

バリアブンタウ省にとって(というよりベトナム政府にとって)、裾野産業の立ち上げは喫緊の課題であります。そして、裾野産業の立ち上げには、当該分野の技術者育成が不可欠となります。

そのために、彼らは、立派な職業訓練校を設立し、裾野産業分野の技術者育成に力を注いでおります。実際、この職業訓練校を視察させていただきましたが、設備は揃っているし、校長先生以下教授陣が民間企業で自らノウハウを持っている方々ばかりであります(しかし、校長先生が民間企業出身者というのには驚かされました。通常、社会主義国家で公立学校の校長ともなれば、共産党関係者か政府関係者で独占されているものですから…あっ、社会主義といえば、今回初めてベトナムを訪問しましたが、ほとんど社会主義の匂いを感じることができませんでした。あるとすれば、上の写真にある歓迎看板くらいでしょうか…バリアブンタウ省の訪問先のことごとくで、全く同じ歓迎看板が設置されておりました。もちろん嬉しいのですが、この匂い立つ「やらされ感」に、かろうじて社会主義の匂いを感じることができました(笑))

とは申せ、現状のベトナムには、裾野産業そのものが存在しません。

そうなると、学校教育だけでは、どうしても一定の壁が立ちはだかってしまいます。

IMG_8403.JPG

そこで必要となるのが実践の場であります。

ここに、私たちのまちの存在価値が生じてまいります。

ご案内のとおり、私たちのまちは、金属加工を中心とするものづくりのまち。即ち、裾野産業のメッカでもあります。しかも、この地に受け継がれている技術は世界トップクラスと言っても過言ではありません。

実際、今後、こうした職業訓練校や、同じく訪問させていただいたエスハイといった民間人材育成機関の卒業生(若しくは在校生)を一定期間私たちのまちが技術研修生として受け入れるというスキームを構築していく段階に入ってこととなります(そのためのフレームワークとして、今回、協定を締結したわけであります)。

IMG_8463.JPG

もちろん、WIN−WIN関係が本スキーム作りの前提となるわけですが、私たちにも、このスキームには一定以上のメリットがあると思っております。

それは、技術研修生を受け入れることで、逼迫した雇用市場の需給バランスを緩和させることができるという期待感。

実際、私たちのまちは、常時、有効求人倍率が1を上回るという人手不足に悩まされている地域であります(他の地域から羨ましい悩みなのかもしれませんが…)。

そういう意味では、一定以上の訓練を受けた人材が恒常的に三条市に流入してくるのは、むしろ歓迎すべき事態。間違いなく、WIN−WINの関係性が成立します。

IMG_8401.JPG

ここで留意が必要なのは、WIN−WINの関係を構築する以上、“一定以上の訓練を受けた人材”が必須要件ということ。

技術スキルはもちろんのこと、日本語や習慣などなどについても、一定以上の能力が求められます。

そういう意味では、今回視察した両校とも期待が持てます。実際、エスハイさんの日本語の授業を参観したのですが、1年ちょっとの日本語学習にも関わらず、私との会話はほぼ成立しているのには衝撃を受けました(それに加えて、私の英語、中国語ときたら…トホホ…)

1年半くらいの訓練を施すコースでは、たったそれだけの期間で、ビジネス会話ができる程度までの学力を身に付けさせるそうですから、納得です。

ところで、写真はゴミ箱。

今回視察した両校それぞれに設置してありました。

私たち日本人はこれを見ても何の感動を覚えませんが、ベトナムにはゴミの分別という概念がないために、キャンパス内にこうしたものをわざわざ作って、日本の環境に慣れさせるのだそうです。

同じ意味合いで、下駄箱もありました…

こうしたことを考えると、“一定以上の訓練”には、私たちが考える以上のきめ細やかさが必要なのですね…

これもまた衝撃でありました…
posted by 国定勇人 at 13:50| 新潟 ☔| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする