2016年12月13日

【読書感想文】梅干と日本刀〜日本人の知恵と独創の歴史〜

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冒頭から申し上げますが、この本は、本当におススメの一冊です。

この本…樋口清之氏の“梅干と日本刀〜日本人の知恵と独創の歴史〜”は昭和49年に出版されたものの復刻版ですが、全く古さがないっ!

どころか、今の“日本再発見ブーム”に全く遜色ないどころか、今書店に並んでいる同種の数多ある本の中でもダントツの知識の深さ、広さが同書を染め上げております。

何よりも驚くのが、これだけ広範な範囲の日本文化や日本人の感性を巡る知識をインターネットもなかった時代に紡ぎ上げている点っ!

しかも、西洋に近ければ近いほど評価され、いわゆる日本的なものが必要以上に蔑まれていた時代に、これだけ肯定的に、力強く日本の良さを掲げている著者の感性にただひたすら圧倒されます。

時代は、初版から40年を経過した今、ようやくこの本が主張する価値観に辿り着きました。

いや、行き過ぎた国粋主義的な風潮が散見される現代と比較すると、肩肘を張らずに外国文化と日本文化の関係を説く同書の方が遥かに気品が漂っております。

こうした本を書く作家、学者、評論家が今の時代にどれだけいるのか…

そんな嘆きさえ思わず出てしまうほど、面白い、刺激的な一冊です。
posted by 国定勇人 at 16:55| 新潟 ☀| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする