2017年05月25日

これを見て安心してはいけません。

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今年もまた、胸騒ぎのする季節が近付いてまいりました。

そうです、出水期です…

出水期に先立ち、私たちの気持ちの切替えの意味も含め、昨日、例年実施している災害危険箇所巡視を行ってまいりました。

今年の災害危険箇所巡視の特徴は、7.29水害後進んでいる工事の進捗状況を確認するとともに、新しいハード基盤の下での既存の避難勧告発令基準との整合性の確認(肌感覚のすり合わせ)にあります。

平成23年に発生した7.29水害を受け、国、県からご尽力をいただき、更なるハード整備を進めていただき、今年の出水期までには、信濃川本川の河道掘削、笠堀ダムの堰堤嵩上げを除く事業については、概ね予定していた機能強化が図られたということもあり、各種避難情報の発令基準に達したときに機能強化後のハード基盤がどのような状態となっているのかを確認するのが主眼であったわけです。

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まずは、こちら新通川。

橋梁部の狭隘箇所を除けば、最下流の五十嵐川合流点から急カーブの直上流の橋(橋の名前がないため“無名橋”と呼んでおります)までの区間において、概ね河道拡幅が終わっております。

今までとは川幅も広がり、治水安全度が向上したことは事実なのですが、だからといって“絶対に”安全になったというわけではありません。

今回の河川改修は、過去の降水傾向から算出した、いわゆる“10年確率(概ね10年に一度発生する程度の強降雨)”への対処を目標に掲げているため、例えば、100年に一度あるかないかというような猛烈な降雨に長時間襲われた場合には、やはり避難していただかなければなりません(“治水安全度が飛躍的に向上した!”というところで発言を留め、実績を強調する方が政治の世界では一般的なのかもしれませんが、災害発生時に責任を負わなければならない市長としては、それよりも、“それでも「絶対安全」はないのだ”ということに遥かに力点を置いて語り続けなければなりません)。

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こちらは、月岡地内で整備が進められている遊水地。

あまりにも規模が大きすぎて、空中から撮影しない限り、人間の目線の高さでは全体像を把握することはできません。

この人の目線では把握しきれないくらいの規模の巨大な“空堀”に、五十嵐川増水時にその水が優先的に流れ込み、最悪の状態である堤防決壊を未然に防ぐこととなります。

そして、この機能は、今年の出水期から効力を発揮します。

ですが…

こちらも、“だから絶対に安全”というわけではありません。これだけ巨大な遊水地でも、あくまで、7.29水害と同程度の降雨量(凄まじい降雨量でしたが…)に対応するのが精一杯で、それを上回る降雨があれば、最悪の事態を想定した避難行動を取っていただかなければなりません。

私たちも全力で避難情報の適時適切な提供等その公助の実施に向け、全力で取り組んでまいりますが、皆様方におかれましても“自分の身は自分で守る”“地域の命は地域で守る”の基本原則を改めて確認していただき、正常性バイアス(こちらのサイトが用語説明として分かりやすかったので、よろしかったらどうぞ)に陥らない行動を心がけていただきますよう、宜しくお願い申し上げます。

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ちなみに、こちらは新通川に注ぎ込む排水路の1つ。

三条市が新通川の河川改修に合わせ、年次的に改修工事を実施している排水路の1つであります。

この状態を見て、“今年の出水期は大丈夫?”と思われるかもしれません。

でもこう見えて、既に最終工程段階に入っております。

数週間後には、きれいに敷設され、道路も再び繋がることとなります。
posted by 国定勇人 at 11:09| 新潟 🌁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする