2017年09月06日

指定管理者の活きるべき道

IMG_2378.JPG

唐突ですが、昨日の新潟日報28面をご覧になりましたか?

“一流に触れる貴重な場〜プロ野球2軍戦・三条で10回目の開催〜”と題し、広告欄を除けば、紙面1面をほぼ独占する精力的な独占記事となっております。

話の筋は、三条パール金属スタジアム(三条市民球場)の指定管理者である丸富さんが、本球場のネーミングライツも取得いただいているパール金属さんを始めとする地元企業の協賛をいただきながら、また慶應義塾大学SFCの松橋上席研究所員から他地域の実例検証等のアドバイスをいただきながら、プロ野球2軍戦の誘致を続け、その誘致を次世代層の関心喚起や地域振興に繋げていこうという取組を紹介するものです。

このプランを数年前に初めて伺ったとき(次世代層の掘り起こしや地域振興を本事業に結び付けることを明確に意図し始めたのは数年前だったように思います)、本当に驚きましたし、本当に感動しました。

とりわけ、プロ野球2軍戦を誘致する(誘致し続ける)ことに驚いたことはもちろんのこと、そうした活動を地域振興に結びつけるということを着想したことに驚きました(当時私は(そして今も)ドイツ在住ジャーナリスト高松平蔵さんが唱えていた“地域活性化には、NPOを始めとする自主的自律的な地域活動基盤、そして地元メディアの存在が不可欠である”という主張に共感していたのですが、まさにそれを実践する内容だったことも、私の驚きを増幅させたのだと思います。(ちなみに、高松氏は、ドイツにおける典型的な地域活動基盤として、スポーツフェラインを挙げていらっしゃったので、余計に驚いたことを覚えております))。

でも、もっと驚き、そして感動したのは、このプランを提唱した方が三条パール金属スタジアムの指定管理者であった(今もですが…)丸富さんであったということ。

指定管理者が管理する公共施設には、@収益型施設(直売所が典型例)とA非収益型施設(図書館が典型例)に大別され、そのうち、収益型施設については、サービスに磨きを掛ければ掛けるほど売り上げに直結するため、結果として指定管理者の増益に繋がるわけであり、サービス向上のインセンティブが働くのは自明の理だと思います(ある意味、指定管理者制度に最も親和性のある施設が収益型施設に当たると思います)。

他方、非収益型施設については、サービスの向上が直ちに経済的利益に繋がらないため、サービス向上のインセンティブが働きにくく、よってサービスは直営時とさほど変わらず、相対的に人件費の高い直営よりはマシといった程度の直接的な経済的利益しか全体としては生み出さないという構造的宿命に置かれていると私自身は理解しております。

そんな中、限りなく、非収益型施設から具体的な提案が上がったことは望外の喜びでしたし、本当に感動しました。

指定管理者制度導入の(多くの市町村が半ば諦めかけている)謳い文句が、ここ三条では実現できているのです。

何度も申し上げますが、この取組を行うことによって、指定管理者である丸富さんが(少なくとも短期的には)潤うことは残念ながらありません。でも、社長さんを筆頭に、利益云々という一切の打算なく、真面目に“自分たちは社会貢献をするのだ”“三条パール金属スタジアムにおける活動を通じて、地域の価値を高めるのだ”と考え、ひたむきに取り組んでいただいております。

私は、こうした試行錯誤こそが、ドイツのようなしなやかで力強い地域基盤を生み出すと信じていますし、こうした地域価値向上の積み重ねが持続可能な地方創生に繋がることと信じて、丸富さんを始めとする皆さんを精一杯応援していきたいと思います。

当該記事を見逃し、まだ古紙回収に出していない方がいらっしゃいましたら、是非ともご一読下さいませっ!

お勧めですっ!



写真は、今年開催された二軍戦の試合での一コマ。

阪神タイガース監督の掛布さんは、三条出身です!
posted by 国定勇人 at 10:50| 新潟 ☔| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする