先日、平成23年に発生した7.29水害に伴う災害復旧助成事業の竣工式が、同水害の最大の被災地の1つである下田郷の下田体育館で執り行われました(関連記事はこちら)。
五十嵐川や鹿熊川などの河川改修、笠堀ダムの嵩上げ、月岡地内における遊水池の設置を始めとする本ハード事業の整備により、7.29水害レベルの降雨がこの地を襲ったとしても、安全に流下させるだけの治水安全度を手にすることができたこととなります。
これまでの国、県のご尽力に、心からの感謝を申し上げたいと思います。
ただ、これはあくまでも、“7.29水害レベルの降雨がこの地を襲ったとしても”という限定付きです。
ハード事業である以上、想定規模を上回る規模の水害が生じた場合には自ずと許容限界が生じ、それを上回れば、ハード基盤のみで、沿川住民の生命と財産を守りきることは極めて困難になります。
このとき、少なくとも沿川住民の生命を守りきるには、ソフトの力が不可欠となります。
国や県によりハード基盤を整えていただいたことに胡坐を搔くことなく(内水対策は私たち三条市がハード整備をしますが…)、ソフト基盤の強化により一層力を注いでいかなければなりません。
自助、共助、公助の全体最適を目指して、来年度も、避難行動への動機付けを中心とした改善に向けた検討を進めてまいります。
そのためには、市民の皆様方からのより一層の関心と協力が不可欠であります。
今度の出水期までに、更にギアチェンジを図ってまいりたいと思いますので宜しくお願い申し上げます。