
ふ〜。
ようやく読み終えました、細谷祐二氏の“地域の力を引き出す企業〜グローバル・ニッチトップ企業が示す未来〜”。
何度も挫折しそうになり、読んでいる途中、別の本に何度か浮気したことも…
といきなり愚痴から始めてしまいましたが、中小企業の産業集積地の、とりわけ地方行政関係者にとっては必読の書である!と宣言できるくらい、おススメの一冊です。
今まで漠然と考えていた“目指すべき”中小企業像を明確に設定しているのがこの本の凄みですし、少なからずこれまで自問自答しながら考え、実践してきたことが間違っていなかったんだ!と確認できる精神安定剤でもあります。
グローバル・ニッチトップ企業とは何かを具体的な企業の紹介で何度も読者に刷り込んでいくなど(少なくとも、私にとっては、テクニカルタームが多すぎて、本書の良質さを表す大事なパートである当該部分が苦痛で、何度も逃げ出しそうになりましたが…)、本当に分かりやすく、中小企業の産業集積地の目指すべき方向性を紐解いてくれています。
ちなみに、最も嬉しかったのが、この良質な本を“最後に、良い利己主義を進める主体として、基礎自治体である市町村などへの期待を込めて本書を閉じることとしたい”とし、“地域の活性化ひいては日本の発展のためには、今後、市町村が産業政策の担い手として積極的役割を果たすことが不可欠になる、と筆者は考えている”と、私たちにエールを送っていただいている点。
燕三条が地名だけの紹介だったところとか、この最終章の良き事例が愛知県幸田町に独占されてしまったことに、一抹の悔しさがありますが(!!!)、細谷氏に評価いただけるように、燕三条地域の産業政策に磨きをかけていきたいと思います!
ということで、何度も言いますが、中小企業の産業集積地が立地している市町村の産業政策担当者は必読の書です!
かなり頭の整理が進みますよ!