今回の西日本における豪雨災害は、私たちに改めて、自然の脅威を感じさせました。
こうした事象を眼前に触れたとき、私たちにできることは何か?
それは、私たちに不幸をもたらした災害を決して忘れず、それを教訓とし続け、その克服に向け、不断の努力をし続けることだと私は考えています。
私たちにとってのそれは、平成16年に発生した7.13水害であり、平成23年に発生した7.29水害…
私たちは、この日を決して忘れず、犠牲になってしまった方々のためにも、市民1人ひとりの命を守りきるための不断の努力を怠ってはいけないと思います。
それでは、私たちにとっての“不断の努力”とは何か?
まずは、公助の分野。これは、市長としての私、市役所としての私たちの分野であります。
私たちは今、策定している“水害対応マニュアル”が本当に現実性を担保しているものなのかどうかを真剣に、根本から見直しをかけているところです(恥ずかしながら、不確実性が著しく高まる中、災害対応において死守しなければならない機能を守りきれるかどうかを検討を要する点があるのも事実です。私たちは今、そうした災害体制上の“隘路”の洗い出しとその“開削”作業を続けております)。
こうした公助分野での不断の努力を続けることで初めてお願いできることであるとは自覚しているのですが、市民1人ひとりの命を守りきるためには、共助、そして何よりも自助の分野における不断の努力が不可欠であります。
それでは、自助、つまり、私たち市民1人ひとりにとっての“不断の努力”は何か?
私は、全戸に配布している“逃げどきマップ”を今一度見て確認することに尽きると思っております。
私たちの“逃げどきマップ”は、建物の形状、お住まいの場所、そして避難行動に移るタイミングによって、“垂直避難”がいいのか、“水平避難”がいいのかを明らかにしているだけでなく、災害に際しての心得をほぼ網羅する形で構成されております(読み応えのある雑誌レベルの分量です)。
私は、私たちが手にすることのできるあらゆる情報の中で、最も充実したものが“逃げどきマップ”であると断言できます。
幸い三条市の皆さんは、防災意識が高く、前回の7.29水害後のアンケートでも、約7割の方が“目を通したことがある”と答えていただきましたが、それでもまだ、100%ではありません。
どうか、読んだことのある方も、そうでない方も、“自分の命を守る教科書”だと思っていただき、再び目を通して頂ければと思います。
7.13水害を忘れない。
こう誓った私たちにできる最初の行動を今日、実践しましょう(写真は、今年の訓練の模様です)。