
書こうと思っていたことが忘却の彼方に消えてしまう前に、備忘録的に…
先月の中国出張。
本題は追々書き綴ることとしまして、拙ブログでも度々触れている、我が国よりも何倍も先を走っているキャッシュレス社会の話題に触れたいと思います。
これまでも、何年かにわたり、“今の中国では、(少なくとも中国人は)現金を使う場面などほぼ皆無なのですよ”とキャッシュレス決済事情に触れてきたのですが、この度の出張でも、本件に関する耳寄りの情報に接したので、お伝えしたいと思います。
ここは、重慶市巴南区の皆さんにお連れいただいた古鎮景観をイメージしたエリアにある重慶火鍋屋さん。
このテーブルの隅にあるQRコードにスマホをかざすと…

出てくるのは、ご覧のとおりのメニュー表。
それで、この中から注文したいメニューを選択すると、オーダーはもちろん、決済まで終わってしまうというシロモノなんですっ!
もちろん、今の日本では、この状態でさえ遠く及ばない状況にあるのですが、学ぶべきはこの後の話…
実は、このメニュー&オーダー&決済システムはクラウドサービスになっていて、各店舗ごとにマニアックなカスタマイズをしていくシステム(=開発費用、ランニングコストともに破格に高い費用を取られる、いわゆる“日本型”システム)ではなく、こうしたクラウドサービス提供会社から提供されるテンプレートに従い、お店側は写真や商品名、金額をはめ込んでいけば良いのです。
しかも…
恐るべきは、その値段っ!
導入コストは僅か5万円、ランニングコストに至っては売上の0.1%(!!!)の手数料のみという破格さっ!
もちろん、日本と中国の物価水準を加味する必要はありますが(と思い、購買力平価に関するサイトを調べたのですが、直近のデータが分かる良質なサイトに巡り合えませんでした…)、飲食店の価格帯から私の肌感覚で類推される3〜4倍を考慮したとしても、かなりリーズナブルっ!
これで、ホールの効率化まで図れるのですから、飲食店側にとっても相当なコスパだと思います。
これぞ、クラウドサービスのメリットをとことん追求した理想的なサービスっ!
日本もここまで早く辿り着きませんかね…
三条市長としても、下田郷開発株式会社の社長としても、切に望みますっ!
ちなみに、話を伺うと、ここ重慶では、こうしたサービスは、ここ3年間で一気に爆発的に広がったそうです…(今や、中国人でスマホを持っていない人はお爺さん、お婆さんも含めて殆ど見かけなくなりましたが(実際、ホームレスさえ持っている…)、万が一スマホを携帯していない方には、お店の方で貸し出すそうです…(おそらく、この場合は、現金決済かもしれませんね!))

ちなみに…
この看板の意味は“インターネットはタダでありつけるけど、飯はタダではありつけないからな!”というceng(変換できない!“飯”や“网”の前の動詞)を上手く使ったウィットに富んだ看板ですよね。
数年前には見かけることはなかったようなタイプの看板です…