2019年11月01日

持続可能な守護神へ。

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一昨日開催された“安全・安心の道づくりを求める全国大会”で、意見発表を行ってまいりました。

私の主張は“防災・減災、国土強靭化緊急対策3ヵ年計画の延長・拡充”“地方整備局等の機能拡充、体制強化”の2点でありました。

1点目については論を待たないことをご理解いただけるものと思います。

度重なる台風等の被害から見てもお分かりのとおり、あれだけの自然災害から我々一人ひとりの生命を守り抜くためには、道路はもとより、治水安全度の強化を図る必要があるわけですが、例えば、三条市が7.13水害以降の五十嵐川・信濃川の抜本的河川改修に5年以上の期間を要した(それでも最速であったと理解しております)ように、とても3ヵ年で治水対策が整うことなど現実的ではありません。

したがって、3ヵ年限定のハード整備などという現実から乖離した現行制度を改め、令和3年度以降も、少なくとも今の予算規模を維持した予算措置を講じ続けなければなりません。

この点については、冒頭申し上げたとおり、最近の度重なる深刻な台風被害を目の当たりにした今、多くの市町村長が認識を共有し、もはや全国的な動きになっておりますので、少し短めの意見陳述としました。

私自身が今回の意見発表で力説したのは2点目でありました。

ひとたび災害が発生すると、市町村長が災害対応の陣頭指揮を執らなければなりません(これは、私が勝手に力んで申し上げているのではなく、災害対策基本法上の要請によるものです)。

しかしながら、市町村単独では、想像を絶する破壊力で押し寄せる自然の力には対抗できません。

そんなときに、頼れるパートナーは、私の経験上、国土交通省の地方整備局、より具体的に申し上げれば、河川事務所や国道事務所、或いはその出張所の皆さんを置いて他にはありません(キッパリ断言します!)。

ところがその地方整備局が今悲鳴を上げています。

国土横断的に機能している地方整備局ですが、最近、彼ら自身が口に出すわけではありませんが、ヒーヒーゼーゼーしているような気がしてならず、密かに調べてみると…ヒーヒーゼーゼーどころか、よくもぶっ倒れずに仕事をし続けているなぁと思ってしまう実態が次から次へと浮彫りになってきました。

曰く、18年間で2割以上の職員が削減され…

曰く、最低1ユニット3人配置すべき出張所で、3人未満の出張が3割以上も存在するほどにまで脆弱化し…

曰く、40歳以上の職員が全体の8割を占める!というとんでもなくいびつな職員構造に陥っている…

これで、最後の砦が維持できますかっ!

彼ら最後の砦が崩れたら、誰が最前線に立つ市町村を支えるのですかっ!

彼ら最後の砦が崩れたら、地域住民の生命を誰が保証してくれるのですかっ!

久々に怒りが沸き起こり、会長に無理をお願いし、“地方整備局の体制強化(体制回復)こそが一丁目一番地だっ!”ということを2千名の地方行政関係者の皆さまの前で訴えさせていただいた次第であります。

幸いなことに、こうした不都合な真実に理解を示していただき、共に立ち上がって下さる市町村長が増え始めました。

その数471人っ!

“コンクリートも人も防災には不可欠である”

この当たり前の常識が再び現実のものとなるよう、運動を展開してまいりたいと考えております。
posted by 国定勇人 at 12:47| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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