
今朝の三條新聞さんにも取り上げていただきましたが、先週木曜日に開設した厚生福祉会館の相談・受付窓口にはこれまで、新型コロナウィルス感染症拡大により深刻な影響を受けている120名余の事業主さんから足をお運びいただき、それぞれの現況をお聞かせいただき、私どもの支援メニューから最も適当と思われる組合せを提示させていただき、申請に進んでいただいております。
と、ここまでキレイに見える表面上のことだけを書きましたが…
これまでの間にも、私たちは、こうした事業主さんから多くの気付きをいただくことができました。
例えば、私どもの支援制度の適用対象範囲の是非について…
私たちも、今回の新型コロナウィルス感染症拡大により深刻な影響を受けている全ての事業主さんに無制限の支援を行うことで、それぞれの事業所そのものを守り、その事業所に従事されている従業員さんの雇用や生活を守っていきたいと真剣に考えております。
しかしながら、私たちにも無尽蔵に財源があるわけではないというのも覆いようのない現実であり、皆さまからお預かりしている税金を中心とした限られた財源の中から精一杯の支援をせざるを得ず、また、未だ収束の見込みの立たない感染状況の中、長期戦となった場合にも、その場面その場面で深刻な影響を受ける事業主(+従業員)を等しく支援する必要も併せて考慮しながら支援せざるを得ない状況にあります。
その結果、私たちの支援制度については、苦渋の判断とはいえ、どうしてもこれら支援を受けられる事業主の皆さんと受けることのできない皆さんとの閾値を設けざるを得なくなり、理想と現実との間に苦しむこととなります。
そして…
更に難しいのは、この“閾値”をどのようにして設ければいいのか…
このことが何故難しいのかというと、閾値を設けるということは、先ほど申し上げたとおり、支援を受けられる方々と受けられない方々を生み出すことを意味し、そうである以上、誰もが納得できる理想的な閾値などあるはずもなく、できる限り、ご理解をいただけるよう、“より合理的な”解を追い求めていくほかないからです。
今回、私たちは、時間を掛けながら“より合理的な”解を探り続けるよりも、スピード感を重視しました。
これまでも書き綴ってきたように、私たちの肌感覚では、今回影響を受けている事業主さんの多くは、平常時の売上が確保できないと急速に資金繰りが悪化し、経営そのものを維持することが難しくなる恐れが高くなると感じていたからです。
この判断そのものは今でも正しかったと確信をしておりますが、泥縄式に始めた財政支援制度である以上、私たちの制度設計と実際の窓口でのやり取りなどを通じて窺い知った現実との間に乖離があり、私たちの財政体力の範囲でより寄り添うことができるのであれば、躊躇なく運用を見直し、できる限り、事業主の皆さん、そして従業員の皆さんの手助けになりたいと考えております。
というわけで…
ここ数日の間に、私たちの財政支援制度の適用対象の“閾値”にまだまだ欠陥があり、それを是正することで、より多くの事業主さん(+従業員の皆さん)の手助けをすることができるようになることが分かりました。
今日から大至急練り直しに着手しており、明日には見直し後の姿をお示しできるのではないかと思っております。
なお、申請窓口には、“閾値”を変更することにより適用対象となる範囲が更に広くなる旨伝えておりますので、まずはご相談にお越しくださいませ。
何卒、宜しくお願い申し上げます。
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今回の軌道修正ができたのは、私のfacebookでご指摘をいただいたことのお蔭です。数日前から始めたばかりのfacebookですが、SNSの持つ力を改めて実感致しました。市政全般へのご指摘については、“市長へのたより”への投稿を基本にお願いしたいとは思いますが(私自身がfacebookに投稿される全てのものに目を通す自信が今のところございません…)、“「市長へのたより」を出すにはちょっと…”というような隘路に嵌りそうな案件などお聞かせくださいませ(但し、私のfacebookスキルが追い付いていませんので、閲覧そのものを完全にしきれない可能性があることがだけはくれぐれもご理解下さいませ…)。
それと…
皮肉なことに、先週月曜日から分散勤務が始まったため、土日にも管理職も出勤しており、協議や検討の時間的制約が緩くなったことが、今回の迅速な⁉軌道修正に繋がったと思っております…
もちろん、仕事を徒に増やすつもりはありませんが、何せ今は非常時ですからね…(今日も執務室から3人の部長に電話をしてしまいましたが、3人とも部長室で執務しておりました)
それでは、晩ご飯も三条エール飯で市内飲食店を応援すべく、テイクアウトに行ってきます!