2020年06月03日

GIGAスクール構想に関する雑感

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新型コロナウィルス感染症拡大で長期休校が現実的なものとなった中、それ以前から打ち出されていたGIGAスクール構想はまさに時流を捉えたものとなりました。

が…

正直申し上げて、“文部科学省は本当に現場の小中学校を理解しているのだろうか?”“文部科学省は情報通信ネットワークの初歩を理解した上で制度設計したのだろうか?”という懸念を抱かざるを得なかったのが今回のGIGAスクール構想を巡る顛末でした…

その辺りの話をしたいと思います。

私たちが驚愕した最大のポイントは、補助要件として求めてきた情報通信ネットワークが過大という言葉では表現できないほどの過剰水準であったということでした。

大変恥ずかしいことではありますが、私は旧郵政省出身であるにも関わらず、ICT分野には本当に疎く、当時の同期を始め、身近な同僚からはそのアンテナの低さっぷりは有名なほどダメダメ人間であります。

そんな私でも愕然とするほどのネットワークの過剰さですから推して知るべしです…(何のデータが一番容量を必要とするのかは分かりませんが、動画だらけのICT授業を行ったとしても要求水準の1%にも満たないのではないか…と思われるほどの大容量回線を要求してきたという感じです)

もちろん、当時は予算要求してきた教育委員会の資料を一瞥しただけで却下しました。

既存のネットワークで十分対応可能なのに、それほどまでに過剰なまでの大容量回線を整備しないと補助金を出さないと文部科学省は言ってきたのですから…(もちろん、補助金は全額補助ではなく一部補助である以上、市税を投入しなければならないわけで、次世代負担を考えると、文部科学省の補助金などは目の前にぶら下がったニンジンほどの役にも立っておりませんでしたが…)

それから数か月が経過し、改めて担当部局と協議したところ、どうやら市町村から膨大な金額の補助金申請が来たのがきっかけになったのか(ここは裏を取ったわけではありませんので、念のため…)、ネットワーク要求水準が大幅に緩和されていたため、私たちもGIGAスクール構想に参加することとしたのですが、これまでの顛末を振り返ると、何で文部科学省があれほどの過大なネットワーク要求をしてきたのか、本当に不思議でなりません…

文部科学省自身にICT分野における知見がなければ、総務省や経済産業省と共同すればいいと素直に思うのですが、それすら怠っていたということなのでしょうか?

軌道修正したのですから声高に言い張る必要もないのかもしれませんが、これまでの間の文部科学省の対応を含めてどうしても納得できなかったので、敢えて書き綴ることとしました。
posted by 国定勇人 at 12:18| 新潟 ☀| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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