2020年06月22日

密で良いのです(一般質問のやり取りから…)

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本日で6月定例会の一般質問が終わりました。

今回の一般質問も有意義なものが多く、その都度真摯に対応させていただいたのですが、その中で“ん?”と感じた場面があったので、少しだけご紹介を…

地元の三條新聞に掲載された“三条の街食べ歩き飲みあるき記”の連載企画の初回で、私と総務部長、政策推進課職員とが一緒に飲食している写真が掲載されていたことを捉えて、“参加メンバーがあまりにも近い距離で飲食をしているのはおかしいのではないか?”“3密回避を心掛けるべきではないか?”とのご指摘を頂いたのですが、このご指摘を皆さんはどう受け止められますか?

ちなみに、私の方からは、“この場合は密でいいのです”“むしろ、こうした関係性では密でも問題ないということを敢えて見せたくて、あの連載企画を相談の上作っていただいたのです”“議員さんも是非そうした姿勢を周りの皆さんに見せてあげて下さい”と答弁申し上げました。

その趣旨は次のとおりです。

新型コロナウィルス感染症の感染状況がかなりの落ち着きを見せている新潟県においては、“正しく恐れる”新しい生活様式の下、極力従来どおりの日常生活、社会経済活動に戻していくことが求められております。

この際、最も難しい判断を迫られるのが飲食店での飲食の場面です。

何故ならば、飲食は会話、懇談をしながら楽しむものであり、3密を避けることが事実上困難だからです(3密を回避するために“参加者の間隔を2m程度空ける”“横並びに座る”を選択するのであれば、それは会食、飲食の実際とはほど遠く、現実的ではありません)。

それでも、極力従来どおりの日常生活、社会経済活動に戻していくためには、何らかの指針を示さなければならない…

そんなジレンマの中、私たちは、家族や同僚、親しい友人など、直近2週間程度の(感染拡大地域に行っていないといった)お互いの行動を把握し合う紐帯関係の強いグループであれば、他グループとの間の3密を回避した上で、店内に入る際の手指消毒、咳エチケットといった個人の感染予防策を行えば、当該グループ内は必ずしも距離を取ったりする必要はない、という指針を取りまとめ、それを“三条エール飯プラス”プロジェクトに反映するとともに、その見える化に努めることとしました。

もちろん、三條新聞さんの連載記事第一弾に敢えて登場させていただいたのも、その一環であります(一緒に参加した職員は総務部長や秘書担当職員など同じ3階フロアで仕事を共にしているメンバー同士ですし、他グループとはもちろん間隔を空けており(正直に申し上げると、あの時期はまだまだ客足が戻らず、私たち以外1組しかお客さんがいませんでした…)、入店時の手指消毒や大皿料理でのトング使用なども、かなり丁寧に取材して記事化していただきました)。

上述の指針にはもう1つ利点があります。

それは、万が一の際にもクラスター対策を早急に打つことができることです(お互い認識し合う間柄ですので、当然のことではありますが…)。

早急なクラスター対策を打つことができるのであれば、このグループはこのグループ内で感染リスクを封じ込めることができるので、感染拡大に積極的に加担することなく、その結果、医療崩壊のリスクを高めることにも繋がりません(あくまで、感染状況が現在の新潟県の状況程度に落ち着いていることが前提条件ですので、念のため…)。

で、最後にもう1つ。

この論理は、保健所を有しない感染症対策にいかなる権限をも有しない三条市だけが唱えているわけではない、ということです。

先般発出された“外食業の事業継続のためにガイドライン”Q&Aによると、“家族や親しい友人等のグループであれば、不特定の個人とは取扱いを分けて考える必要があり、間隔を空けて横並びということは現実的ではない”旨が示されており、私どもの整理と合致しております。

こうしたことを踏まえての答弁だったのですが、質問された議員は今一つ納得されていないご様子でした…

今の新潟県の状況は、“正しく恐れる”新しい生活様式の下、極力従来どおりの日常生活、社会経済活動に戻していくことが求められる段階です。

もちろん、ゼロリスクを志向する方もいらっしゃるので、そうした方々に無理をしてまでも外食を薦めるつもりは毛頭ございませんが、他方で、私たちの(全国ガイドラインにも裏打ちされた)指針が仲間同士との外食に躊躇されている方々を背中をそっと後押しするくらいの効果があるとすれば本望ですし、三條新聞さんの連載記事がそうした後押しに繋がったという声を聞くたびに嬉しく思っております。

というわけで…

“三条エール飯プラス”プロジェクトに皆さんも、飲食店に足を運ぶという形で参加しませんか?
posted by 国定勇人 at 15:14| 新潟 ☁| ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする