かなり深刻な事態です。おそらく、今回の事件をきっかけに、私たちの意識は「食べ物は値段の要素も大事だけど安心・安全の要素も大事だよね」という程度の認識から「食べ物は安心・安全でなければならない。そうでなければ命にかかわる」という強い危機意識に劇的に変化すると思っています。
そうした市民の意識に応えるためにも、カロリー換算で食糧自給率が82%の三条市ですから、地産地消の取組を加速しなければなりませんし、三条市以外の国民のためにも、そして三条市内の農業関係者のためにも、三条の安全な農産物の提供を推進していかなければなりません。
ちなみに、市内の学校給食ですが、地元産農産物を中心に使っているので、中国産の農産物は使っていませんし、今回、指摘のあった加工食品も使っていません。ただ、今後のことを考え、食材の調達会社と再度連絡を取り、中国産加工食品の自粛を再度認識してもらうよう、改めて指示させていただきました。
というわけで、武雄市の話です。上の写真は、地産地消レストランなな菜≠フ外観です。(店内は写真撮影禁止なんですが、これもお客さんを惹きつけるためのこだわりの結果なんですね!!)
このレストランですが、地元の商工会が運営しています。この商工会も樋渡市長さんと同じくらいに頑張っていて、15年ほど前から、黒米作りに参画して以来、黒大根、黒ピーマン(写真は黒米関連商品)などなど、有機農業+黒シリーズ≠ニいう骨太のコンセプトに沿った農産物作りを続け、4年ほど前から、そうした食材をバイキング形式で提供するレストランを始めたそうです。
このレストラン。ただ単に地産地消に取り組んでいます!!っていうだけではないのです。
結果が伴っています。
私たちが訪問したのは、1月23日の水曜日の昼間。このレストランがある場所は、お世辞にも街中とはいえない場所。冬の平日の昼間ですから、有田や伊万里にイベントがあるわけでもない。
それでも、超満員なのです!!樋渡市長や店長さんに伺ったところこれでも、今日はかなり少な目かなぁ≠ニのこと。
もっと驚きは8割以上が女性客。しかも半数は県外客とのこと。
そこら辺のはやっているレストランなんてものではありません。
食の安心・安全と地域経済+農業の活性化を同時に実現してしまっているレストラン。恐るべしです。
もちろん、流行るだけのことはあり、地産地消におしゃれ感を組み合わせるというコンセプトイメージをしつこいくらいに徹底してしまっています。
内装やお皿はもちろんのこと、そのこだわりはメニュー、飾りつけにまで至っています。特に、メニューは、フードコーディネータのOKが出ないとメニューに載せることができないという徹底ぶり。
三条の今後を考えるに当たっての、思わぬ大きな副産物を得てしまいました。
武雄市では、休耕田対策として、同じイネ科のレモングラス栽培にも取り組んでおります。もちろん、市役所にはレモングラス係≠ェ!!
消費者も生産農家も行政もハッピーになる仕掛け作りには、本当に頭が下がる想いです。
様々な勉強ができた武雄市訪問でしたが、その仕掛け人、武雄市長さんが本を執筆されました。その名も「力強い」地方づくりのための、あえて「力弱い」戦略論=Bこのネーミングに、樋渡さんらしさが現れていると感じるのは私だけでしょうか。
早速購入してみます。