さて、海外出張の続きです。日本の農産物を香港・台湾に輸出する際、最終的な顧客をどこに見据えるかをしっかり認識しなければならないと思います。
海外に輸出していく目的は様々ですが、1つ1つの取引に着目すると、やはり、利潤を考慮しなければなりません。
輸出する場合、相手国における最終末端価格は、生産段階の価格+輸送コスト+関税(香港は原則ゼロ)ですので、単純な価格競争では、大陸を背後に抱える香港、地場でも生産できる台湾では、太刀打ちできません。
そこで、価格よりも安心・安全、価格よりも質、を重視する経済的にゆとりのある層をターゲットにしていくことが必要になります。
そうしたことを考慮した場合、最終ユーザに提供する場として有力な選択肢として考えられるのが、@高級スーパー、A高級日本料理店、です。
このうち、マーケット的にも現実的と考えられるのは、@の高級スーパーかと思われます。高級日本料理店は、全ての食材を日本産に切り替えるとかなりのコスト増になることが予想され、それを一部の顧客に転嫁できるような料理店は本当に限定的になってしまいます。
香港・台湾とも高級スーパーがあります。特に、香港では、最近の好景気に牽引される形で、消費需要も活発で、高級スーパーの新規開店が盛んになってきております。
写真は、とある高級スーパーの店内の様子です。この配列などを見ていると、少なくとも輸出していく農産物は、国内と全く一緒の品質で考えていかなければならないことが一目瞭然です。
その裏返しで、質のいいもの(有機など)は高く買ってくれるというのが実感できます。
ただし、この一角に入り込むには、前途多難な途が待っております。例えば、写真のりんごジュース。青森県板柳町(高見盛関だけではなく、りんごの一大生産地であり、トレーサビリティシステムの早期導入など大変意欲的なまちです。今、リンクを張ろうとして驚いたのですが、中国語との併記にHPがなっていました!!)の生産組合が生産しているジュースですが、売込み開始から早10年近く経過しているとのこと。今では、専用のコーナーが設けられ、1年を通じた販売が行われているそうです。
どうしても周回遅れを実感してしまいますが、私は決して悲観的ではありません。なぜなら、ある程度の形を、少なくとも、視察メンバーで共有することができたのですから。
三条産農業生産物をいかにして国内はもとより海外に販売していくのか、どのように付加価値を高めていくのか(ブランド化)、どのように強みである金属加工産業とコラボしていくのか、この出張を契機として、早々にプロジェクトを立ち上げていきたいと思っています。
次回は、見本市やフェアのことや、香港・台湾における米需要について、雑感を述べたいと思います。

